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岩屋観音の起源は,約1200年前の大同二年(807)にさかのぼる.
現在,岩屋観音堂は,御山の照谷寺内にある.しかし,以前は,岩屋観音堂は,岩屋山にあった.上の写真はその跡である.
つまり,以前の巡礼者は,この観音堂跡まで,山を登ったのであった.
移転の時期については,照谷寺内の解説によれば,本尊(観音様)が天保年間(1830-1843)に二度の盗難にあったことから,照谷寺内に奉安とある.しかし観音堂は,平成四年(1992)に岩屋山から照谷寺内へ移転建立したとある(岩屋山にある観音堂跡碑は平成二年に建てられたようだが).つまり本尊と建物の観音堂の移動の時期に 150 年ほどの開きがあったのだろう.
文献[7](昭和55年発行)においても,「岩屋観音へは急な坂道があり,近年まで巡礼はいずれもこの難路を登ったのである.しかし御堂の管理の関係から別当の照谷寺へご本尊を移遷し,一年に一度,四月十五日のみ旧観音堂へご本尊を奉安するという.したがって地元の巡礼以外はこの難所を打たず,直接別当の照谷寺へ札を納めている」とある.
千石通りの北御山の標識のある交差点から出発する.左の写真は北御山の標識のある交差点,右は,その交差点から山を望むところ.
山の方に進み,小道に入る.左の写真の右にある小道を進む.右は,小道から千石通り方向を見ているところ.
小道は民家を過ぎると,一面,柿畑となる.しばらく道なり進むと岩屋観音の入口を示す石灯篭がある.(注:火葬場の脇の道から入るとこの石灯篭を通らない)
岩屋観音跡に来ると御詠歌を実感でき,とても爽快だ.
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