2018年度 会津大学海外派遣留学支援事業(海外短期派遣)に採用された10名の学生が、米国のローズハルマン工科大学で研修を行いました。
10名の米国での研修や生活の様子をご紹介します。
派遣学生
・宮岡 英里さん(学部1年)
・八木 詩於さん(学部1年)
・山谷 侑平さん(学部1年)
・生駒 将元さん(学部1年)
・吉井 妙子さん(学部1年)
・松下 祐輝さん(学部1年)
・小木 健太朗さん(学部1年)
・金澤 諒さん(学部1年)
・長南 佳祥さん(学部1年)
・森下 裕平さん(学部1年)
*学年は派遣当時
研修報告
◆学部1年 宮岡 英里
私は今回ローズハルマン工科大学(以下、ローズハルマン)に短期留学に行きました。今回この留学に応募した理由は今、自分にどれぐらいの英語ができるのかを試すのと、前から長期留学に行きたいと考えていたので海外の大学ではどのような授業をやるのかを体験するためでした。
最初は緊張しすぎて相手が何を私に伝えようとしているのかがわかりませんでしたが、徐々に相手が伝えようとしていることが聞き取れるようになっていきました。それから現地で私たちの世話をしてくれたローズハルマンの生徒たちや、短期留学の間に英語を教えてくれた教授などと世間話や質問などができるようになり、私が英語で言ったことを相手が理解して返答されるのが楽しくてついつい誰かを見かけるだけで話しかけにいきました。
私たちが現地で受けた授業の中にプログラミングについて学ぶ授業がありました。その授業は普通の授業と違って、まず授業を受ける前に次の授業で学ぶことを動画で説明した後にテストを受け、自分の分からない所をはっきりさせて次の授業の冒頭で分からない所について生徒が質問するというユニークな授業でした。
短期留学で得た知識や経験を長期留学に向けてしっかりと活用していきたいです。
◆学部1年 八木 詩於
今回の留学を通して、自分の意識が変わりました。まず私が留学に応募した理由は、自分の語学力を高めるためともう一つ、プログラミングにおいての自身の意識向上です。海外と日本、学習・態度はどのように違うのかを見たいと思いました。
1つ目の違いは、女子学生の数です。会津大学は女子学生と男子学生の比率が1:9なのに比べ、ローズハルマン工科大学(以下ローズ)は4:6くらいの比率でした。女子学生が少ないという面においては同じですが、ローズでは女子学生も進んで先生に質問し、女子学生が男子学生に教えるという、女子が自ら進んで学んでいました。私はこれを目にし、人数が少ないから、女子だから先生に言われたことさえできていればいいではなく、さらにもっと学びたいと思いました。
2つ目は、パソコンに触れている時間です。ローズでは一人一人にパソコンが配られ、学内のいたるところに机、いす、コンセントがあります。つまりいつでも、どこでもパソコンに触れ、勉強できるということです。そのような環境で3週間過ごせたことで、留学前たまにしか開かなかったパソコンに触れる機会が多くなりました。また、日本では大学以外の場所でパソコンに触れることをとても恥ずかしく感じていました。それは、日本でパソコンというとスーツを着た人が仕事をしている、または、特に若い人が使っているとオタクなどと思われるからです。留学前、人目を気にしてあまり触れたくなかったパソコンを今ではどこでも取り出し、使いたいと思えるようになりました。
◆学部1年 山谷 侑平
私は、今回アメリカの大学であるローズハルマン工科大学に三週間の派遣プログラムを利用して留学してきました。
私がこのプログラムに参加しようと決めた理由は二つあります。一つ目は、海外での生活はどのようなものであるかを知るために実際に日本語が通用しないところで生活してみたいという気持ちがあったことです。二つ目の理由は、同じ大学生という身であるアメリカの学生に将来についてどう考えているのかを聞いてみたかったということです。
そして、今回私がプログラムに参加するということでこれだけは絶対にしてこようと思ってやってきたことがあります。それは、アメリカの学生に将来についてどう考えているか、どのような夢を持っているかを聞き、意見を共有してくるということです。これを実際に実行してきて感じたことは、全員何かしらの目標や目的、夢などを持って生きているなということです。また、このことが関係しているかどうかわかりませんが、アメリカの生徒はものすごく積極的であるなと感じました。これは、学校で生活している間常に感じていたことです。特に、授業の様子は、日本とは対照的で、生徒が教授に質問をたくさんしていて、それで授業が成り立っているという印象を受けました。
今回のプログラムで感じたこと、学んだことはたくさんありますが、自分が今回のプログラムに参加して一番よかったと思うことは、将来に対する考えが変わったことと、語学勉強に対するモチベーションが大きく上がったことです。今回の経験をあらゆるところで生かしていきたいですし、次に海外へ行くときは、もっと成長した自分で行きたいと思います。今回のプログラムを行うにあたってたくさんのサポートをしてくださった国際戦略室のみなさま、現地の方々、そして、先生方、関係者のみなさま、本当にありがとうございました。
◆学部1年 生駒 将元
正直に言うと、僕は英語力の向上のために留学に行くものだと思っていました。しかしそれは間違いでした。英語力はそんなに上がりません。代わりに多くのことを学びました。新しい場所に行き、色々な人と会い、得たものはここに列挙できるほど少なくありません。中でも外国人と仲良くやっていく方法、アメリカで生きていく最低限の常識、などは一生役に立つものでしょう。
RHITでは特に韓国やインドの留学生と仲良くできました。同じ留学生同士、通じるものがあったのだと思います。
アメリカでは自分の意見をはっきり言わないと通じません。なるべく長い文章で話すことが重要でした。
留学を終えて、こうして振り返ると本当に良い体験でした。もしこのプログラ厶に応募しようか迷っている人がいれば、強く勧めたいと思います。「百聞は一見にしかず」です。
◆学部1年 吉井 妙子
私はこの短期留学でPythonの授業と英語の授業を受けました。もちろんPythonの技術や英語力は留学前と比べるとつきました。しかし私はそれ以上にローズハルマン工科大学の学生の授業に対する力の入れ具合や勉強に対する姿勢を直接感じることができたことが貴重な経験となりました。
授業中に先生が何度も「質問がある人いる?」と聞いてくれました。そこで前回の授業の内容を質問しても、授業の最初に先生が言っていたことがわからないからもう一度説明をしてほしいという要望を伝えても、とても優しく答えてくれました。
毎回の授業の最初に小テストがあったのですが、その点数は成績に入るわけではなく、予習の理解度チェックだけに使われました。先生が解説をしながら学生の質問に答えていくスタイルで、小テストの答え合せは行われました。もちろん予習や宿題はたくさんあり、多くの学生は学校内の椅子などで勉強していました。
学内のいたるところにコンセント、ソファーや椅子や机、カウンターなどがあり、夜遅くまで営業しているカフェもあり、勉強する環境が整っているとも思いました。日本の講義メインの授業に少し疑問を持つ私からすると、ローズハルマン工科大学の授業スタイルは新鮮で楽しむことができました。ローズハルマン工科大学の学生が「勉強しないと置いていかれちゃう」と言っているところを何度か見て、勉強に対してとても真摯に取り組んでいることが伝わり、私も頑張らないといけないと思うようになりました。日本でも彼らのように貪欲に学びを深めていきたいと思います。
◆学部1年 松下 祐輝
私がなぜこのプログラムに参加したかというと、留学という活動を1つのステップとして、語学力を向上させることや、自分の視野を広げることに繋げていきたいと思ったからです。そして、今回の留学を通して私は私自身の語学力を知りました。実際に現地の方々と話してみると、私の英語の発音が違い、言いたいことが伝わらなかったりしました。しかしながら、もっと別の言葉を使うなどの、伝える力が実際に身に付きました。そして英語をもっと勉強しようと思いました。
授業についてはpythonの授業を受けました。私が驚いたのは、授業の仕組みです。日本であれば、授業時間に新しい知識を学び、自習時間にdeep learning をする仕組みですが、一方、RHIT (Rose-Hulman Institute Technolog) では新しい知識を自習時間に学び、授業時間にdeep learning をする仕組みでした。新しい知識を身に着ける時より、deep learning をするときの方が多くの疑問があり、分からないところがあるたびにすぐに質問ができるので、効率はいいと思いました。
私は様々な先生や生徒と話し、相手から話してくれるのではなく、自分から何かを伝えることの重要性が分かりました。さらに私は派遣先でたくさんの経験をしました。例えば St. Patrick's Day です。この日には町中が緑色に染まり、多くの人がその日を楽しみました。私も実際に緑色のクッキーを食べたり、緑色のジュースを飲んだりしました。さらにいろんな習慣に驚きました。誰かがお皿を割ると、みんなで拍手をする習慣や、すれ違う時には右側によける習慣など日本とは違った習慣が沢山ありました。
そして私はこれから、もっと語学を学び、中期留学に行きたいと思いました。
◆学部1年 小木 健太朗
私が今回最も成長できたと感じる点は、明確な目標を立て、それを達成できたことである。私の目標は、自分から積極的に会話すること、文化の違いを学ぶことの、大きく二つである。
私はできるだけ多く英語度会話をするよう、努力した。ローズハルマンには、英語をセカンドラングリッチとして学習している生徒向けの家庭教師がいる。内容は、一人30分又は1時間、家庭教師である生徒と英語で会話することだ。私はこの家庭教師を、滞在中できるだけ多く利用した。その中で、イベントの予定を立てたり、パーティの食料調達の食べ物リストを作ったりと、より深い会話をすることができた。また、シカゴ旅行の時に、いくつかのグループに分かれる際、日本語が一切通じないグループに入ったり、会話をする際のコツを見つけることができたりし、とても成長できたと感じている。
様々な文化の違いを楽しむことができた。最も楽しいと感じたのが、レストランのチップ制度である。現金で払う場合、私たちは「Keep the change.」という素敵なフレーズを言うことができる。これを言うことがささやかな私の目標だった。私がそれを行った時、私も店員もいい笑顔だった。WinWinの良い例になるだろうと感じた。日本ではできない体験だったので、強く心に残った。
私は、今回の体験は、終始素晴らしいものだったと感じる。文化の違いによって留学先でしかできないような簡単なことを目標にするのも、楽しむ方法の一つだと感じた。英語での会話が楽しかったせいか、早く留学生と話がしたくてたまらない。
◆学部1年 金澤 諒
私の渡航目標である、異文化交流、英語圏での生活になれる、ローズハルマン工科大学(以下、ローズハルマン)の講義を受ける。これらの目標は達成することができました。
最初に異文化交流ですが、様々な国の人と会話を通して、日本とは違うところが見えてきました。例えば、こちらの人たちはイベントを大切にしています。セイントパトリックスデイはその一つです。みんなこのイベントを祝うために緑のものを用意しています。日本は建国記念日だからといっても、特別なお祝いをした記憶は私にはありません。
英語圏の生活は、朝早くから授業が始まり。午後は自由な時間が多かったです。その時間を利用して、友人とビリヤードをしたり、体育館に行き筋トレやスカッシュをして午後の時間を満喫しました。
食べ物ですが、どれもとても美味しかったです。ピサ、ハンバーガー、どれもこれも美味しいのですが、全てカロリーが高く、運動の必要性をしみじみ感じていました。
ローズハルマンの講義を受ける。講義の内容としてはPythonでした。私自身Pythonに触れたことはなかったのですが、この講義を通して理解することができました。こちらの講義は会津大学の講義とは大きく異なっていました。まず、受講している人数が違いました。おおよそ20名程度でした。さらに質問に答えてくれるサポーターも何名かいて、とても質問しやすかったです。
私はこのプログラムを通して、海外に親近感を抱くことができました。中期留学にも興味を持つことができました。これからこの短期プログラム参加を考えている方がいたら、ぜひ参加してほしいです。
◆学部1年 長南 佳祥
私はローズハルマン工科大学への留学プログラムを無事に終えることができました。留学前は、正直不安な気持ちがあり、行くのが怖いという思いまでありました。私の英語力が長けていないことが理由で、意思疎通が図れないことがあったらどうしよう等、たくさんのネガティブな感情がありました。そんな不安な中行われたプログラムで、実際に体験したことやそれらを通して得られたこと、成長できたことなどを以下に書きます。
まず初めに、アメリカのローズハルマン工科大学に着いて私が驚いたことは、施設がとても充実していたことです。現地は最高気温で0度を下回るほど寒い地域で、私はこごえるほどの寒さを感じましたが、構内は寒さを一切感じず、学生や教授を想った環境作りを徹底していました。さらには車を作るためのラボや、ダイヤモンドなど硬い物質をも切断する高圧水装置、化学物質を調合するための実験室など、工学という分野だけでなく多岐にわたる分野にも精通できるような施設を有していることが分かり、とても感心しました。
他にも学業に関係する場所以外の施設、例えば運動場です。運動場は屋内と外に分かれており、屋内はプール、体育館、トレーニングルーム、400メートルトラック、外はサッカー場、野球場、400メートルトラック等、私にとっては十分すぎるほど充実した設備があると思いました。実際に現地の学生(ルームメイト)にこの大学の施設に不満な点はあるかと聞いたところ、年間支払額はお世辞にも少ないとは言えないが、施設に関しての不満は一切ないとのことでした。このようにローズハルマン工科大学は、学生達が満足できるように十分な設備投資を行っていることが分かりました。そんな貴重な経験はもうできないと思い、留学中は現地の学生達とバスケットボールや、一緒にトレーニングルームで鍛えたり、施設を思いっきり活用することができました。
次は、現地で受けた授業についてです。私たちは、プログラミング言語Pythonを勉強しました。内容はそれほど難しいものではありませんでしたが、英語での講義など、英語における理解に苦しむ場面が多々ありました。しかし、質問する場を設けて頂けたこともあり、かつ親切に教えて頂けたことより、最終的には理解することができました。他には英語の授業もありました。授業方針は常に全員で会話をするといった形で、問題を解くというよりは英語を使ってみんなで楽しむといった内容になっていました。
最後は現地の学生達との交流についてです。現地の学生達はとても親切で、とても面倒見がよかったです。食事に連れて行ってくれたり、買い物がしたいと言うとわざわざ時間を作って車を用意してくれたりと、とても楽しませてもらったと同時に、助けてもらったりと感謝の意でいっぱいです。また交流したいと思えるほど、優しい方々がたくさんいました。
これらの経験を通して私は、英語でのコミュニケーション力が大切であることはもちろんですが、コミュニケーションを取ろうとする意志が最も大切だと考えました。日本とアメリカの相互の文化の違いもそうですが、人それぞれ考え思考が異なり、それを理解し異国の地で生活していくために、その意志は非常に重要であると思いました。この意志は、海外の方と会話をする場面だけでなく、将来チームで開発したり、他者と関わり合うことで新たなアイデアが生まれる等、私たちのようなエンジニアを目指す者にとっては必要不可欠な要素です。留学後、この貴重な経験を活かして、様々な物事に取り組むとともに、機会があればまた中期や長期の留学にチャレンジしたいと思いました。
寮の写真 ルームメイトとの写真
◆学部1年 森下 裕平
今回の短期派遣では優れた学習環境のもと学業だけではなく、現地の学生、教授やその他の人たちと
交流することが出来ました。例えば、日本文化の発信のため、日本文化のプレゼンテーションや日本食を彼らに振舞いました。他にも彼らと食事を共にし、シカゴやインディアナポリスなどの大きな街に出て観光をしました。また、公共交通機関の利用の仕方やレストランなどのシステムの説明をしてもらうなどといった細やかなところまで助けてもらいました。
留学先の大学ではプログラミングと外国語の授業を受けさせて頂きました。これもまた、授業内で分からないことがあったら、教授やTA(ティーチングアシスタント)が熱心に分かりやすく対応してくださいました。
成果としては、語学上達はほんの少しだけ手応えはありました。逆に英語が完璧では無くても相手に通じることも分かりました。今後も語彙力を上げネイティブに近づけるように更に努力し、海外との交流を続けたいです。