本学の研究グループの論文が日本教育工学会論文誌への採録が決定し、10月14日付けで早期公開となりました。
(最終的な校正を経て、2025年1月20日に発行となります。)

 本研究は、ウェアラブル式アイトラッカー (W-ET) を用いて、熟練保育者の「みえ」を明らかにし、中堅保育者と共有することを目的とした。従来の映像では保育者の視点を完全に再現できない課題に対し、W-ETは保育者が見ている範囲と注視箇所をそのまま記録できるため、より具体的な事象に即してリフレクションを進めることが可能となった。対話リフレクションを通じて熟練保育者が子どもの内面の変化を予測して支援する際に、「二人称視点」、「この場では知り得ない情報」、「遊びの文脈」、「内発的動機付け」の4つの観点に留意していることが明らかになった。W-ETを通して熟練保育者の「みる」が具体的に示されることで、中堅保育者は熟練保育者の「みえ」と自身の「みえ」の違いに気づき、そこから学びを得た。W-ETを用いた対話リフレクションが中堅保育者の「みえ」の枠組みを再構築し、保育実践を省察する能力を高める効果を持つことを示唆された。

公開日:2024/10/14[早期公開]
https://doi.org/10.15077/jjet.48002
論文タイトル:ウェアラブルアイトラッカーの映像と対話による熟練保育者の「みえ」の共有
著者中澤 謙久田 泰広、渡部 琢也、西原 康行
論文ID:48002
発行日:2025/01/20

〇文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究C) 2018年4月 - 2021年3月
「保育実践場面における保育者の観察力量を高める方法の開発」
 中澤 謙、久田泰広、渡部琢也、西原康行
課題番号 21K02384/体系的課題番号 JP21K02384

〇日本教育工学会論文誌
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jjet/_pubinfo/-char/ja
<採択率>
https://www.jset.gr.jp/journal/posts/
<h5-index h5-median>
https://scholar.google.com/citations?view_op=top_venues&hl=fil&vq=ja