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 本学の大竹真紀子教授(※1)が代表の提案が、令和4年度宇宙航空科学技術推進委託費の「AI・デジタル化×宇宙」技術革新人材育成プログラムに採択されました。最新のICT技術・情報分野の高度な知見を宇宙分野に活用できる人材育成基盤を構築することを目的とした枠組です。

 大竹教授らが取り組む「月火星箱庭教育プログラムによる宇宙情報系人材の育成基盤構築」は、計算機シミュレーションを最大限活用するデジタル化技術(サイバーフィジカルシステム:CPS)を導入して、効率的かつ信頼性の高い宇宙機の開発・運用プロセスを実現する情報系人材の育成を目指すものです。福島ロボットテストフィールドを利用して実空間での検証を行う一方で、低重力など実空間では模擬が困難な項目についてはバーチャル空間を利用し、両者を組み合わせて"宇宙探査用ローバ"の検証を行う手法を学ぶ機会を提供します。宇宙とロボット、情報の各分野に強い本学ならではの内容です。

 今回の事業実施にあたっては会津大学と、株式会社東日本計算センター(※2)(福島県いわき市)及びトヨタテクニカルディベロップメント株式会社(※3)(愛知県豊田市)と共同で、宇宙機開発の基礎的座学、リアル空間・シミュレーション空間(バーチャル空間)両方での探査用ローバ模擬機を使った走行実習/CPS実習、AI技術を活用した自動マッピング、月面有人ローバ操縦を想定したVRデータ作成等からなる教育プログラムを作成します。
 また本事業では、教育目的の利用に限らず、CPS手法の活用による今後の月面開発を行う宇宙企業によるローバ等の開発への貢献や、福島県企業の宇宙産業への新規参入による福島の産業活性化及び復興への貢献も想定されています。

 なお、宇宙航空科学技術推進委託費への採択は会津大学として今回で2回目となります。
https://u-aizu.ac.jp/public/project/post-24.html

※1 会津大学 教授 大竹真紀子
※2 株式会社東日本計算センター
※3 トヨタテクニカルディベロップメント株式会社

参考
・宇宙航空科学技術推進委託費
https://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/space/jigyou/detail/1422548_00007.htm
宇宙航空開発利用の新たな可能性を開拓するための取組を行い、さらに裾野を拡大することを目的に、以下の5つのプログラムにおいて公募が行われました。
(1)宇宙航空人材育成プログラム
(2)宇宙航空脱炭素技術等創出プログラム
(3)宇宙探査基盤技術高度化プログラム
(4)「人文社会×宇宙」分野越境人材創造プログラム
(5)「AI・デジタル化×宇宙」技術革新人材育成プログラム