2019年4月29日(月)にマレーシアのクアラルンプールで開催された2019 IEEE 89th Vehicular Technology Conference (VTC2019-Spring)(※1)において、博士前期課程1年生のヴ― クアン ミン(VU Quang Minh)さん(指導教員:コンピュータ通信学講座 アン トゥアン ファム(Anh T. Pham)教授(※2))が、2019年度IEEE Vehicle Technology Society (VTS)(※3) 東京支部(※4) 最優秀学生論文賞を受賞しました。
VTSの会員は、技術者、学者、学生などで、陸海空のあらゆる運輸、輸送にかかわる車両、システム及びサービスなどの分野に応用するための電気工学の理論や実践に取り組んでいます。
この学会の国際会議(IEEE Vehicle Technology Conference(VTC))は、これらの分野にかかわる学術、行政、産業の関係者が集って年に2回開催されます。
IEEE VTSの東京支部はVTSの日本支部の一つで、「最優秀学生論文賞」と「若手研究者奨励賞」という、二つの賞を授与しています。これらの賞は、IEEE VTCで発表された論文で優秀かつ新規性の高い論文に対して授与されます。
ミンさんは、VTC2019-Springで発表した「安全な車両ネットワーク向けのHAP援用中継衛星を用いた自由空間光通信量子暗号鍵配送システム」と題された論文で唯一の「最優秀学生論文賞」を受賞しました。
この論文は、ファム教授が率いる会津大学コンピュータ通信学講座とベトナム郵政電信工科大学(PTIT)(※5)との共同プロジェクトが進行する中で書かれたものです。このプロジェクトでは、無人航空機と自律走行車をサポートする新しい無線車両ネットワークの安全な通信のための自由空間光通信量子暗号鍵配送システムの設計と開発を行っており、会津大学の競争的研究費が充てられています。また、ミンさんの論文発表のためのクアラルンプールへの旅費は、NEC C&C財団(※6)による助成を受けています。
<ミンさんのコメント>
2019年度IEEE VTS 東京支部最優秀学生論文賞の受賞は、私にとって大きな名誉であり、光栄でもあります。これは私にとって大きな励みになります。
これは、短期間で得られた成果ではありません。私は長期間にわたって研究に取り組み、この論文に修正を加えてきました。これができたのもファム教授や学部生時代のベトナム郵政電信工科大学のゴック テー ダン (Ngoc The Dang)准教授から受けた、専門性および精神性の両面における熱心で優れた指導の賜物です。先生方のご支援なくしてこの受賞はありませんでした。
この場をお借りして、常に忍耐強く接してくださり、日々成長させてくださったお二人の先生方に深く感謝と敬意を表したいと思います。