コンピュータ通信学研究室(CCL) (※1)による論文が、第9回ICTコンバージェンス(ICTC)国際会議(2018年度、韓国済州島開催)(※2)において、最優秀論文賞を受賞しました。

ICTC国際会議は、韓国通信情報科学学会(KICS)主催、IEEE通信学会及びIEICE通信学会協賛で開催されます。これは世界的に類を見ないトップクラスの会議で、研究者、産業界の専門家、学者が集い、情報通信技術を軸とした先端産業コンバージェンス分野における最新の開発情報の交換・普及を目指すものです。

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ICTCの晩餐会でBest Paper Award(最優秀論文賞)を授与されるレ ホアンさん

この論文の第一著者であるレ ホアン(Hoang Le)さんが会議に出席し、CCLで博士号を修めたVuong Mai さん(KAIST:韓国科学技術院)や以前CCLの客員研究員であったChuyen Nguyen さん(HUST)など共著者全員を代表して賞を受け取りました。

受賞した論文「Sliding Window Protocols with Rate Adaptation for FSO Burst Transmission over Turbulence Channels」では、空間光(FSO)通信ネットワークの設計と開発におけるエラー制御問題が取り扱われています。CCLでは、以前から電気通信普及財団(TAF) (※3)からの補助金によるプロジェクトが進められてきました。CCLが提案した、スライディングウィンドウ技術およびシステム性能大気乱流チャネルの向上を促進する速度適応を採用した新規プロトコルと、その性能分析についてこの論文でまとめられています。研究チームは、本プロジェクトでFSO高速伝送システムの設計を目指し、これによって災害管理及び復旧時の通信サービス即時再配備を可能にしたいと考えています。

第一著者のレ ホアンさんは、ハノイ工科大学(HUST)で学士号を取得し、デュアル・ディグリー・プログラム (DDP)でベトナム郵政通信学院(PTIT)と会津大学の両方から修士号を授与されました。現在は博士後期課程1年生として、アン トゥアン ファム (Anh T. Pham)教授(※4)の指導のもと、CCLで博士号の取得に向けて励んでいます。彼の研究では、地上および衛星システムなどFSO通信用の、エラー制御プロトコルの設計を重点的に取り組んでいます。

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Best Paper Award(最優秀論文賞)を受賞したレ ホアンさん

ホアンさんのコメント:「会津大学で1年間頑張って、この賞を頂けたことは本当に光栄です。この場をお借りして、指導教員であるアン トゥアン ファム教授に深い謝意を表したいと思います。今回の受賞は先生のご支援、いつも変らぬ励まし、そして我慢強いご指導の賜です。そしてこの論文に多大な貢献をして下さった、共著者の韓国・KAISTのVuong Mai氏とベトナム・ハノイ工科大学のChuyen T氏にも感謝を述べたいです。更に、会津大学にも心から感謝しています。博士前期過程の一年間、DDP奨学金を給付してもらったお陰で、私は学業に集中することができ、このような業績を上げる機会を得る事が出来ました。今回の受賞を励みに、これからの3年間、会津大学の博士後期課程で頑張ります。」

(※1)コンピュータ通信学研究室(CCL)

(※2)ICTC会議

(※3)電気通信普及財団(TAF)

(※4) アン トゥアン ファン (Anh T. Pham)教授