- ベンチャー体験工房9
- 「快風®」システムの構築
- 「快風®」とは、浴槽内に埋め込まれた複数の電極により入浴中の心電信号を自動的に測定・蓄積・解析・表示するシステムである。 本工房は入浴者を妨げず、入浴中の心電信号を自動的に計測し、長期に亘って大量なデータを蓄積し、生体信号の特有な処理・解析手法を用い、アルゴリズム(雑音除去、特徴点検出、健康状態変動解析など)を開発する一連のプロセスを通じて、生体情報学の基礎知識と応用実技を学びながら、ビッグデータ解析とAIアルゴリズム、組み込みとIoTなど最新技術の日常健康管理における応用を体験する。
シラバス詳細
2025年4月
4月7日
授業内容:教員により受講生へ「快風・快麗」システムの説明と、TAにより実験環境の構築と各自テーマの紹介などを行った。
4月14日
授業内容:受講生が実験してみたいことをまとめ、睡眠中のデータを取得することに決まった。数種類の睡眠モニター装置を提供し、それぞれの使い方とアプリの状況、取得できるデータの詳細と長所・短所などを調べた。
4月21日
授業内容:受講生が実験で使用する機器からどんなデータが取得できるかの説明を聞いた後、それぞれのパソコンやスマホで機器を使用する準備の補助を行った。授業時間内では準備をしきれなかったが、後日ちゃんとデータが取れたようなので良かった。
4月28日
授業内容:受講生が自宅で計測した睡眠データの説明を聞き、感想を話したり質問をしたりした。特に良い結果を得るために、睡眠周期を90分に近づけていけばよいことに気づいた生徒はすごいと思った。受講生たちには、引き続きデータの収集に取り組み、研究を頑張っていってほしい。
2025年5月
5月 12日
授業内容:「受講生へ、計測した心拍数からHRVを求める方法を解説した。準備には時間をかけたが、いざ説明をしてみると思うように伝えられないこともあり、教えることの難しさを実感した。
5月 19日
授業内容:受講生の計測結果の発表を聞き、感想と質問を行った。どの受講生も結果から考察をしていたほか、睡眠に影響を与える要因に興味を持ち始めていたことがうれしかった。このまま、実験の楽しさを知ってほしい。
5月26日
授業内容:前回と同様に、受講生の計測結果の発表を聞き、感想と質問を行った。それぞれの受講生が実験のテーマを見つけられてよかった。ただし先生の意見より、現在解説に用いているデータでは十分な説得力がないのではと思える。次回の講義では、この問題を解決できるようにしたい。
2025年6月
6月12日
授業内容:受講生が計測したデータの解析結果の発表を聞き、感想と質問を行った。ただ、テスト期間中であるため十分な睡眠がとれなかったことも多かったそうで、あまり良い実験条件とは言えないと感じた。また、受講生の一人が使用している機器が不具合を起こしてしまったと聞いた。今後の実験のため、早めに今後の方針を決めなければと思う。
6月19日
授業内容:機器に不具合が起きてしまった生徒には機器の調査の報告を行ってもらった。Fitbitを貸し出してもらえるとのことだったので安心した。他2名の生徒には計測結果の発表をしてもらった。それぞれ睡眠時に最適な温度と湿度の研究と様々な種類の運動が睡眠にどんな影響を与えるかの研究をしていたが、新たな発見と今後やりたいことを見いだせていているのがよいと思った。
6月26日
授業内容:前回Fitbitを貸し出してもらった生徒はFitbitの動作の報告をしていた。Fitbitはとれるデータの数が多いほか、装着者が手動で行わなければいけないことが少なく使い勝手がよさそうだと感じた。まだまだできることが多いはずなので、引き続き調査を行うように指示をした。次に、運動が睡眠に与える影響を研究している生徒の発表について、登山後のデータを取得していて本当に驚いた。そして、登山後の睡眠はウォーキングをした日に比べて心拍数が高くなっていることを示せていたから、今後もこの条件で実験をする意味を見いだせていたと思う。安全面やデータの取得が大変であるなど課題点も多いが、私としては面白い実験だと思うので、頑張ってほしい。最後に睡眠時の室温と湿度を研究している学生について、自身にとって最適な室温と湿度を推定できており、進捗が進んでいるところが評価できる。次は私が適切な発表方法を指導できるようにして、彼の研究発表をよりよくできるようにしたい。