- ベンチャー体験工房9
- 「快風」健康ビッグデータ基盤の構築
- 「快風」とは、浴槽内に埋め込まれた複数の電極により入浴中の心電信号を自動的に測定・蓄積・解析・表示するシステムである。 本工房は入浴者を妨げず、入浴中の心電信号を自動的に計測し、長期に亘って大量なデータを蓄積し、生体信号の特有な処理・解析手法を用い、アルゴリズム(雑音除去、特徴点検出、健康状態変動解析など)を開発する一連のプロセスを通じて、生体情報学の基礎知識と応用実技を学びながら、ビッグデータ解析とAIアルゴリズム、組み込みとIoTなど最新技術の日常健康管理における応用を体験する。
シラバス詳細
2023年4月
4月10日
授業内容:新学期を迎え,新入生に前学期の内容を紹介しました:OpenBCI装置を使って心電データを測定することです。先生と一緒に実験をし、自分の心電データを測定しました。
4月17日
授業内容:今学期はバスタブを使って計測することになり、先輩の案内に従って実験環境を把握し、実験に使われるケーブルの長さの計測を行いました。
4月24日
授業内容:電極装置がバスタブの表面によくフィットするようにバスタブを掃除し、ケーブルを前回測定した長さに合わせて切って電極に溶接しました。実験に必要な様々な装置を設置しました。
2023年5月
5月1日
授業内容:ソフトが搭載してたパソコンにトラブルが発生した故、新たな設備にOpenBCIが適用するまでデバッグします。
5月15日
授業内容:前回のデバッグを終了し、USB設備ごと新しい設備に変え、やっと実験できるようになりました。浴槽に水を入れ、5分間ほど心電データを収集しました。
5月22日
授業内容:水温調整によって心電データがどう変わるかを実験するため、被験者が自ら水温を自分が快適と思うまで調整し、前回より長い時間でデータ測定することが出来ました。
5月29日
授業内容:これまで測定したデータを整理し、データを分析するための数値解析ソフトウェアMATLABに入力し、信号を図面に表示したり、環境ノイズや筋電ノイズを除去したりしました。
2023年6月
6月12日
授業内容:人間の生体信号を測定するには、OpenBCI以外の機器を使用してみました。病院でも使用されている機器 [ベッドサイトモニター] を使用し、 心電信号を測定しました。呼吸信号を測定する場合は、ちゃんとプローブを鼻に挿入する必要があることがわかりました。
6月19日
授業内容:以前バスルームで測定した心電信号があまり理想的ではなかったため、その理由を調べるために実験室環境でデータを再度測定しました。
6月26日
授業内容:MATLABで収集したデータの表現が元の波形とは逆になっていることが分かり、データ収集や装置などの面で問題を見つけ出す作業をしました。
2023年7月
7月3日
授業内容:トラブルシューティングを続行します。ソフトウェアの設定とデバイスに問題がないことがわかった後、最終的に正しい形の信号を取得するために、プラスとマイナスの接続に間違いがあったので、極性交換で問題を解決しました。
7月10日
授業内容:入浴中のデータ収集実験を実施し、合計20分間のデータを収集しましたが、技術的なミスにより全ての信号を記録することができませんでしたので、次回再度実験を行う予定です。
7月18日
授業内容:気温の関係で入浴中のデータ収集実験は10分間のみ実施されたが、収集されたデータの状態は良好で、心電図波形も鮮明に観察することが出来ました。
7月24日
授業内容:性別が違うメンバーに交換させてデータ収集を行いました。収集されたデータの状態は良好です。モデリングを通じて、個人の主観的な快適さ曲線と心電図信号との相関関係を見つけ出す予定です。
2023年10月
10月10日
授業内容:自己紹介やこのクラスで行うことの概要紹介。前期も参加していた学生にどんなことをやっていたか簡単な説明をしてもらった。
10月16日
授業内容:生体信号を計測するためのセンサーを用いて心電図を計測してみたり、テストのために心電信号発生器を用いて心電信号計測システムの機能を確認した。
10月23日
授業内容:実際に研究で用いられている浴槽の実験環境で心電図の測定をし、信号波形の確認までした。実験の準備には時間がかかることを実感した。
10月30日
授業内容:浴槽の実験環境の改善をするために、装置を改良し再設置した。問題を解決する経験ができた。次回は改良した実験環境での測定をする予定。
2023年11月
11月1日
授業内容:前回と同様に,浴槽の実験環境で心電図の測定をした.今回は温度を変えて測定を試みた.
11月13日
授業内容:電極の位置を変更して,実験環境の改善を試みた.電極の調整をするために行なった,ワイヤーの加工に苦戦したがうまくできた.
11月20日
授業内容:前回行った改善の動作確認も含め,メンバー全員の心電図の測定をした.入浴剤を入れた測定にも挑戦した.
2023年12月
12月11日
授業内容:以前までに計測した心電図のデータの分析を始めた。生心電信号に混入している基線動揺とハムノイズの除去のため、バンドパスフィルタとNotch filterを設計し、信号処理を行い、効果を確認した。
12月18日
授業内容:前回に引き続き、処理した心電信号について、更なる分析をした。心電信号のQRSピークを検出し、RRIを求め、HRV解析を行った。時間域と周波数域のパラメータをRRI時系列データから計算した。
2024年1月
1月4日
授業内容:前回に引き続き、前処理した心電図について分析をした。特にR-R intervalから得られる時間領域HRV指標を計算し、それらの意味を調べた。
1月15日
授業内容:前回に引き続き、時間領域のHRV指標を計算した。それらの指標を可視化することで様々な入浴条件(異なる浴槽水温)で得られた結果を比較した。また、結果から考えられることを考察し合った。
1月22日
授業内容:前回の結果の考察から、より長い実験時間で測定をすることにし、実験プロトコルの入浴時間のみを変更し再度実験を行った。加えて、前回までに測定していなかった水温に設定した。
1月29日
授業内容:前回と同様に実験時間を長くし、測定していなかった水温に設定して実験を行った。水温によって体感的に快適だと思う時間が前後した。