| 講義日 | 講師氏名 | 所属および職名 | テーマ | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 4月9日 | 程 子学 | 会津大学名誉教授 | 講義全体イントロダクション |
| 畠 圭佑 | 会津大学 | |||
| 2 |
4月13日 |
畠 圭佑 | 会津大学 | アイデアの創出法 <課題レポート提示日> |
| 3 |
4月16日 |
松島 弘幸 |
東京大学大学院 工学系研究科 |
AIを社会に届ける技術経営 〜俯瞰経営・起業論・知財マネジメント〜 |
| 4 |
4月20日 |
梅津 國藏 |
福島県中小企業団体中央会 |
日本を支える中小企業を知ろう ~ベンチャーは中小企業なのか?~ |
| 5 | 4月23日 | 澁谷 陽史 | 株式会社ORENDA WORLD 代表取締役 |
データセンターと地方創生 |
| 井内 悠 | 株式会社ORENDA WOLRD 執行役員 EI&Co.株式会社 代表取締役 |
|||
| 6 | 4月27日 | 土佐 雅人 | 株式会社デュナミス | AIを活用した開発現場の最前線 〜効率化と創造性を両立する実践手法〜 |
| 7 |
4月30日 |
大谷 弦 | 株式会社StoD | 自分の人生を通して言える、おススメしたい学生生活 |
| 8 |
5月11日 |
重巣 敦子 | リファインアカデミー株式会社 代表取締役 |
女性起業家支援とビジネスアイディア創造 |
| 9 |
5月14日 |
川口 一八 |
TOPPANデジタル株式会社 |
世の中の「No」を「Yes」に変える力。 ― 正解のない問いに答えを出し、道を切り拓くための思考と反応力 |
| 10 |
5月18日 |
小林 さやか | NPO法人はーぐる 代表理事 | 経験ゼロ、人脈ゼロからの起業 |
| 11 |
5月21日 |
石坂 博明 |
会津大学 |
知的財産の基礎 |
| 12 | 5月25日 | 阿部 杏奈 | 株式会社アマリル 代表取締役 | 文系出身エンジニアが、なぜか会社を10年続けている話 |
| 13 |
5月28日 |
畠 圭佑 | 会津大学 | アカデミア連携によるニュービジネスと社会 |
| 14 | 6月1日 | 齋藤 広幸 畠 圭佑 |
会津大学 |
ベンチャー基本コース各論Ⅰ第1回
2026年4月9日(木)
程 子学 名誉教授、畠 圭佑 准教授
会津大学教員
「講義全体イントロダクション」
第1回講義では、イントロダクションとして程先生と畠先生にご登壇いただきました。
程先生からは、会津日新館の紹介に加え、本講義を受講するにあたっての心構えやビジネスを考えるうえで大切な視点についてお話ししていただきました。また、AI活用方法の一例として、「Claude Code」の紹介がありました。今後、AIを活用する力は重要なスキルの一つとなるため、学生には積極的にAIを活用しながら学ぶ姿勢が求められることを学びました。
畠先生からは、本講義の概要や講師陣の紹介に加え、受講に当たって大切にしてほしいことをについてお話いただきました。本講義では、さまざまな経歴や専門分野を持つ外部講師の方々からお話を伺います。その中で、起業家マインドや課題解決に前向きに取り組む姿勢を感じ取り、自らの学びにつなげてほしいとのメッセージがありました。
<学生の感想>
・最先端の技術を学ぶことはもちろん、昔の教えからその精神を学ぶことは大切だと感じました
・起業について難しく考えていて、敬遠していたので、今回の講義でどういったことを学んでいくのか知れて有意義だった。
・ベンチャーについてたくさんの講師の方にお話が聞けるとのことで今後への期待が高まりました。意欲をもって活動に取り組んでいきたいです。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第2回
2026年4月13日(月)
畠 圭佑 准教授
会津大学教員
「アイデアの創出法」
今回の講義では畠准教授より、中間レポートとして実施される「アイデアコンテスト」についての説明がありました。コンテストのテーマは「会津にこんなアプリがあったらいいな」であり、地域の課題やニーズを踏まえたアイデア創出に取り組みます。
講義では、アイデアを生み出す手法として、以下の7つの方法が紹介されました。
・自分の悩みや不満から着想する「ペインポイント法」
・他業界の成功事例を応用する「クロスオーバー法」
・スキルや経験の棚卸しをする「自己リソース分析」
・ニーズ・トレンドの調査をする「リサーチ型」
・テーマを一つ決めてアイデアを出す「ブレインストーミング」
・既存のアイデアを変化させる「SCAMPER法」
・ターゲットを絞り込む「ペルソナ発想」
これらの手法について学ぶことで、アイデアの創出に向けた多様なアプローチを知る機会となりました。受講者にとっては、今後のコンテストや課題解決に活用できる実践的な発想法を学ぶ有意義な講義となりました。
<学生の感想>
・ペインポイント法やSCAMPER法などの具体的なフレームワークを学べたことで、アイデアを構造的に組み立てられるようになった 。
・仲間と意見を共有したことで、自分一人では気づけなかった地域の課題や、サブスクなどの斬新な視点に触れて刺激を受けた 。
・面白さだけでなく、ビジョン、実現可能性、収益の仕組みまで考える本格的なビジネス視点に身が引き締まった 。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第3回
2026年4月16日(木)
松島 弘幸 様
東京大学大学院 工学系研究科 松尾・岩澤研究室 修士課程
株式会社Aisometry 代表取締役CEO
「AIを社会に届ける技術経営 〜俯瞰経営・起業論・知財マネジメント〜」
今回は会津大学卒業生であり、株式会社Aisometry 代表取締役の松島弘幸様にご登壇いただきました。講義はグループディスカッション形式で進められ、学生同士による活発な意見交換が行われました。
松島様は現在、東京大学松尾研究室に所属し、研究活動を行うとともに起業活動にも取り組まれています。松尾研究室では、AI分野の研究に加え、人材育成、起業支援にも力を入れており、今回の講義ではAIと起業テーマにしたお話を伺いました。
講義では、松島さんが学生時代からAIに強い関心を持ち、自主的な学習やさまざまな挑戦を継続してきた経歴について紹介されました。その経験を通じて、物事を継続することの重要性を実感しているとのことでした。また、学生に対しては、自分の好きなことや関心のあることに積極的に取り組み、それを継続することで自身の強みへとつなげてほしいというメッセージが送られました。AIや起業に関する知見だけでなく、自らの将来やキャリア形成について考える貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・ためになる話を年齢が近い方から話してもらうことでより一層自分に刺さり、起業にチャレンジしたいという気持ちが強くなった。起業について学ぶ意欲が沸いた。
・今回の講義で AI についての歴史、活かし方などについて知ることができた。
・講師の方から貴重な話をたくさん聞けてとてもよかった。AI と起業の掛け合わせの最初の一歩を 学べたのでよかった。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第4回
2026年4月20日(月)
梅津 國藏 様
福島県中小企業団体中央会 会津事務所所長
「日本を支える中小企業を知ろう ~ベンチャーは中小企業なのか?~」
今回の講義では、福島県中小企業団体中央会の梅津所長を講師としてお迎えし、「日本を支える中小企業を知ろう」をテーマにご講演いただきました。講義では、IT人材が地域の中小企業で活躍する意義や可能性についてお話いただきました。
日本の企業の大部分を占める中小企業は、地域経済を支える重要な存在である一方、人手不足やデジタル化への対応といった課題にも直面しています。しかし、中小企業では若いうちから裁量を持って働くことができ、企業の成長や変革に主体的に関わることができるという魅力があります。
また、安定した事業基盤のもとで継続的に価値を提供する「生業」と、革新的な事業を通じて急成長を目指す「ベンチャー」の違いについても説明がありました。さらに、保志、末廣酒造、クラロン、マルニ工芸漆器製作所など、福島県内企業の事例が紹介され、それぞれの企業が独自の強みを活かしながら事業を展開していることを学びました。
今回の講義を通じて、受講者は自身のITスキルを地域社会や産業の発展に活かす視点を学ぶとともに、多様な働き方やキャリアの可能性について理解を深める貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・日本の企業の99.7%を占める中小企業が、大企業のパーツや地域経済、生活インフラを「縁の下の力持ち」として公共的に支えている重要性を理解した
・「不安定・低給」という先入観が薄れ、若いうちから大きな裁量を持って経営に近い距離で成長できる環境や、将来の「地方で働く・生きる」選択肢としての魅力に気づいた
・中小企業のDXの本質は派手なシステムではなく「業務整理と仕組み化」であり、大学で学ぶIT技術で属人化や人手不足を解決する働き方に高い価値とやりがいを感じた


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第5回
2026年4月23日(木)
澁谷 陽史 様
株式会社ORENDA WORLD代表取締役
井内 悠 様
株式会社ORENDA WORLD 執行役員EI&Co.株式会社 代表取締役
「データセンターと地方創生」
今回は、株式会社ORENDA WORLD代表取締役の澁谷様と、株式会社ORENDA WORLD執行役員、EI&Co.株式会社 代表取締役の井内様に登壇して頂きました。
株式会社ORENDA WORLDは、ゲーム開発や映像制作などを行うエンターテイメント分野の企業です。近年はAI技術の活用を積極的に進めており、AIを活用した新たな事業展開にも力を入れています。
講義では、企業経営や事業開発に関するお話に加え、井内様は社内起業の経験についてもご紹介いただきました。ベンチャー企業への就職や起業を考える際に重視すべきポイントについて解説があり、ベンチャー企業ならではの制度であるストックオプションについても、その仕組みや活用の可能性について説明していただきました。
講義の後半では学生から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。受講者にとっては、AIを活用した事業創出やベンチャー企業の働き方、キャリア形成について理解を深める貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・自分の知らないストックオプションという概念が知れて興味深かった。
・地方創生をスケールさせる構造が印象的でした。自分自身も地方出身でAIやITを活用して地方を活性化させたいと考えているので興味深かったです。
・ベンチャー企業で働くメリットを、報酬面から詳細に説明していただいたことが印象に 残っている。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第6回
2026年4月27日(月)
土佐 雅人 様
株式会社デュナミス
「AIを活用した開発現場の最前線 ~効率化と創造性を両立する実践手法~」
今回の講義では、株式会社デュナミスの土佐雅人様より、「AIを活用した開発現場の最前線 ~効率化と創造性を両立する実践手法~」をテーマに講演いただきました。
講義では、Claude Codeをはじめとする生成AIの登場によってソフトウェア開発の手法が大きく変化していることが紹介されました。従来のように人間が中心となってコードを記述するスタイルから、AIと協働しながら設計やレビューを重視する開発スタイルへと移行しつつある背景について解説していただきました。
また、人間とAIの適切な役割分担についても説明があり、AIの活用による業務効率化や生産性向上といったメリットに加え、「人間の思考力の低下」などの課題や留意点についてもお話いただきました。
さらに、AIを単に利用するだけでなく、タスクを適切に分解しながら活用することで、その能力をより効果的に引き出す手法についても紹介されました。
今回の講義を通じて、受講者はAI時代の開発現場で求められる考え方や実践的な活用方法について理解を深めるとともに、AIと協働しながら価値を創出するための視点を学ぶ貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・AIに頼ることにより生じる私たちの能力の低下への危機感というものを感じることができた。
・中小企業などのリアルなお話を聞き、裏側でどうなっているのか深く理解し、それに対してどうアプローチしていけばいいのか自分なりに考えることができました。
・会津大卒で起業している話を聞けて大変勉強になりました。自分に自信を持つことの大切さや、AIの仕事での使い方など目からうろこな話も多く、得るものが沢山ありました。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第7回
2026年4月30日(木)
大谷 弦 様
株式会社StoD
「自分の人生を通して言える、おススメしたい学生生活」
今回は、会津大学卒業生であり、株式会社StoDの大谷 弦様にご登壇いただきました。講義では、戦略マネジメントゲームを通して、決算書の作成方法や会社経営における戦略立案について学びました。
このゲームは、参加者一人ひとりが会社の経営者となり、経営判断から決算書の作成までを体験できるボードゲーム型の経営シミュレーションです。商品の価格設定を行うことや、企業経営におけるさまざまな意思決定を実践的に体験することができます。
多くの学生にとって初めての体験でしたが、経験のある学生が中心となって協力しながらゲームを進める姿が見られました。参加者は試行錯誤を重ねながら経営戦略を考え、意思決定が企業経営に与える影響について理解を深めていました。
今回の講義を通じて、受講者は経営の基本的な考え方や決算書の役割について学ぶとともに、企業経営の難しさと面白さを実感する貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・材料を買って売るところまでをゲームで学ぶことができた。どこで材料買うのかいつ完 成品を売るのかを決めるのが難しかった。
・今回はいつもと異なる感じでなかなかに新鮮だった。一口に費用といってもその内訳が想像よりかなり多く、とても意外だった。
・回したターンが少なかったにもかかわらず、計算をするのが大変で、実際にこれを仕事にしている人の大変さを身に染みて感じた。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第8回
2026年5月11日(月)
重巣 敦子 様
リファインアカデミー株式会社 代表取締役
「女性起業家支援とビジネスアイデア創造」
今回の講義では、リファインアカデミー株式会社 代表取締役 重巣敦子様にご登壇いただき、「女性起業家支援とビジネスアイデア創造」をテーマにご講演いただきました。
講義では、大きく3つの視点から起業や事業創出についてお話いただきました。
まず、「支援者の視点」として、起業を選択する要因やキャリアアンカーとの関係について解説がありました。続いて、「事業の継続に必要なこと」 として、事業の軸の定め方や商材の差別化の重要性について説明がありました。さらに、「女性視点の可能性」として、女性の困りごとに着目した価値創出や市場の捉え方、設計思想の転換について紹介されました。
また、中間レポートとして学生が提案したアイデアを題材に、それらをどのようにビジネスへ発展させていくかについても具体的なアドバイスをいただきました。
今回の講義を通じて、受講者は多様な起業の形や、ビジネスアイデアを創出し事業として継続していくための考え方について学びました。起業や事業開発に必要な視点を幅広く知ることができ、今後の学習やキャリア形成につながる貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・生成AIやAI コーディングなどの流行りの手段に振り回されず、目的と手段の違いを考えて事業を行っていくことが大切なのだと学びました。
・キャリアアンカーというものがあり、起業をするときにもそのスタイルを活用するのが幸せになるのだと知った。最近は、ライフの起業が多い2本目の柱的な感じになることが多い。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第9回
2026年5月14日(木)
川口 一八 様
TOPPANデジタル株式会社事業推進センター地域・防災DX推進本部地域創生ビジネス推進部会津オフィス
「世の中の「No」を「Yes」に変える力。― 正解のない問いに答えを出し、道を切り拓くための思考と反応力」
今回は、TOPPANデジタル株式会社の川口 一八様にご登壇いただきました。講義では「No」と言われた際にどのように相手と向き合い、提案を前進させていくかという考え方や、「200%思考法」についてお話いただきました。
川口様は現在、学校と地域をつなぐ教育支援マッチングサービス「まちスク」の取り組みを進められています。しかし、この事業を提案し始めた当初は、必ずしも順調だったわけではなく、多くの場面で断られる経験があったそうです。講義では、この実体験を題材に、提案を断られた際にどのような対応が考えられるかを学生自身が検討するワークを実施しました。参加者は「No」を「Yes」へとつなげるための考え方やコミュニケーションの工夫について学びました。
また、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」をテーマとしたワークも行われました。学生たちは、自身の経験や実績をどのように発展させれば、より高い視点や成果を示せるエピソードになるのかを考え、「200%思考法」の実践を通じて、物事をより大きな視点でとらえる発想法について学びました。
今回の講義を通じて、受講者は提案力や課題解決力の重要性を学ぶとともに、自身の経験を多角的に捉え直し、新たな価値を見出すための考え方について理解を深める貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・イントレプレナー的な考えかたが学べて興味深かった。 実ワークがあることが多かったので実際にそのように活用するのかを学べた。
・世の中の NO はネガティブにとらえるものではなく、今後に生かせるコンパスだという視点が新鮮だった。
・聞き手を引き付ける話し方や質問の投げ方などたくさんの学びを得ることができた。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第10回
2026年5月18日(月)
小林 さやか 様
NPO法人はーぐる 代表理事
「経験ゼロ、人脈ゼロからの起業」
今回の講義では、NPO法人はーぐるの小林さやか様と海野麻里様にご登壇いただき、「経験ゼロ、人脈ゼロからの起業」をテーマにご講演いただきました。
講義の前半では、心とからだの健康や、良好な人間関係を築くための考え方についてお話いただきました。特に自分と相手との心理的・身体的な境界を指す「バウンダリー」の概念が紹介され、互いを尊重し合う対等な関係を築くことや、それぞれの価値観や考え方の違いを認め合うことの重要性について説明がありました。
また、人との信頼関係を築いていくうえでは、相手の意思やペースを尊重しながらコミュニケーションを行うことや、自身と相手の心身の健康に配慮することの大切さについても学びました。
講義の後半では、起業に向けた実践的な考え方として、「エフェクチュエーション」の5つの原則が紹介されました。限られた資源や環境の中でも、今あるものを活用しながら行動を起こし、周囲の協力を得ながら未来を切り拓いていくという考え方について解説がありました。
今回の講義を通じて、受講者は自身と他者を尊重しながら良好な関係を築くための視点を学ぶとともに、新しい挑戦や起業に向けた実践的な考え方について理解を深める貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・これまでの性教育は「病気や妊娠を防ぐための知識」という側面が強かったですが、今回の講義を通じて、性教育の本質は「自分と他者をいかに尊重するか」という人権やコミュニケーションの問題に直結しているのだと気づくことができました。
・普段は敬遠されがちな性教育について、大胆に明るく講義を行ってくれてこちら側もやりやすかった。とても大事なことだが、社会が教えてくれない内容を知れて勉強になった。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第11回
2026年5月21日(木)
石坂 博明 教授
会津大学教員
「知的財産の基礎」
今回は、会津大学の石坂博明教授にご登壇いただき、起業や事業運営において重要となる知的財産権について学びました。
講義では、発明を保護する特許権、製品の形状や構造に関する考案を保護する実用新案権、デザインを保護する意匠権、商品やサービスの名称・ロゴなどを保護する商標権といった産業財産権を中心に、知的財産の基礎について解説していただきました。
特に特許制度については、自然法則を利用した発明を適切に言語化し、書面として明確に記載する必要があることや、日本の特許制度が先願主義および審査主義に基づいて運用されていることについて説明がありました。また、特許出願には新規性や進歩性が求められ、出願から審査請求、権利化に至るまでの手続きが書面を中心に進められることについても学びました。
今回の講義を通じて、受講者は知的財産権の基礎知識を身につけるとともに、起業や事業運営において知的財産を適切に保護・活用することの重要性について理解を深めました。将来的に起業を目指す学生にとっても、有意義な学びの機会となりました。
<学生の感想>
・各権利については侵害に気を付けなければいけない一方で、きちんとすれば自分の権利が守られる仕組みになっていると感じ企業や新しいことをする際にはしっかりと調べようと思いました。
・それぞれの権利および情報の重要性を正しく理解し、間違った判断を防げるようにしたい。
・知的財産権は大企業だけでなく、個人や中小企業にも重要だと感じました。特許や商標などの制度を学ぶことで、自分のアイデアや技術を守る意識が高まりました。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第12回
2025年5月25日(月)
阿部 杏奈 様
株式会社アマリル 代表取締役
「文系出身エンジニアが、なぜか会社を10年続けている話」
今回の講義では、株式会社アマリル 代表取締役の阿部杏奈様にご登壇いただき、「文系出身エンジニアが、なぜか会社を10年続けている話」をテーマにご講演いただきました。
講義では、起業の現実的な選択肢や、事業を継続していくための考え方についてお話しいただきました。一般的に起業というと、急成長を目指すベンチャー企業のイメージが強い一方で、自己資金をもとに事業を立ち上げ、利益を積み重ねながら運営する「スモールビジネス」という選択肢についても紹介されました。自身の価値観やライフスタイルに合わせて働き方を選択できることが、スモールビジネスの魅力の一つであると説明されました。
また、個人事業主と法人の違いについて解説があったほか、売上と手元資金が必ずしも一致しないことから生じる「黒字倒産」の仕組みなど、事業運営における資金管理の重要性についても学びました。 さらに、起業には必ずしも大きな目標や特別な動機が必要なわけではなく、「面白そう」「やってみたい」という気持ちから始めることも一つの選択肢であることや、状況に応じて事業を見直したり方向転換したりできる柔軟性の大切さについてもお話しいただきました。
今回の講義を通じて、受講者は起業や事業運営の実態について理解を深めるとともに、多様な働き方やキャリアの可能性について考える貴重な機会となりました。
<学生の感想>
・従業員のためや、地域の課題解決のためなどではなく、食生活が出来ればいいという考え方は少し楽だと思いました。これまでの講義では、課題解決のために事業を行っているという方がほとんどだったので、とても新鮮な意見だと思いました。
・利益はプラスだが入金が3、4か月後のため倒産してしまうというメカニズム(黒字倒産)について分かり、資本金が多く持っておく具体的なメリットに気づけた。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第13回
2026年5月28日(木)
畠 圭佑 准教授
会津大学教員
「アカデミア連携によるニュービジネスと社会」
今回は、会津大学の畠圭佑准教授にご登壇いただき、「アカデミア連携」をテーマにご講義いただきました。講義で、畠先生が実際に取り組まれている事例をもとに、大学と企業が連携して新たな価値を創出する仕組みについてお話しいただきました。
アカデミア連携とは、大学が持つ研究シーズや専門的な知見と、企業が持つ資金や設備、事業化のノウハウを組み合わせることで、イノベーションの創出を目指す産学連携の取り組みです。大学でしか実現できない研究と、企業が有する技術や市場ニーズが結び付くことで、共同研究が進展し、新たな技術や事業の創出につながる可能性があります。
また、研究者にとって重要な強みは研究力そのものであり、その基盤となる先端技術への関心や学び続ける姿勢の大切さについても説明がありました。新しい知識や技術に積極的に触れ、自らの専門性を高めていくことが、研究や社会実装の推進につながることを学びました。
さらに、近年のAI技術の発展により、人間の仕事のあり方が大きく変化していることにも説明があり、人間ならではの能力を生かしていくことが、これからのAI社会において重要な視点になるとのお話がありました。
<学生の感想>
・改めて自分が向き合う課題や実際周囲の人が感じている課題や不安を知れた。共感できることや想定外のものがあったため興味深かった。
・これからの自分の進路やそのための枝分かれの時期でもあるので、様々な知識や選択肢を共有できてよかった。AI の活躍に対してどのように向き合うか自分を顧みる良い機会だった。
・AI が重要なポジションを占める社会の中で人間がどのような価値を持つのかについて深く考えることができたと思う。


ベンチャー基本コース各論Ⅰ第14回
2026年6月1日(月)
齋藤 広幸 上級准教授、畠 圭佑 准教授
会津大学教員
「地域に根差しつつ世界に開かれたIT人材育成(ISEP)」
「アイデアコンテストの発表会」
今回の講義では、会津大学産学イノベーションセンターの齋藤広幸上級准教授より、「地域に根差しつつ世界に開かれたIT人材育成(ISEP)」をテーマとした講義が行われました。また、後半には「アイデアコンテスト」の発表会も実施されました。
前半の講義では、ISEPの取り組みについて紹介がありました。具体的には、「ICTベンチャー起業と経営」といった実践的な授業をはじめ、ベトナムや中国・大連での海外インターンシップ、アルプスアルパインやサイバートラストなどの企業で行われる国内インターンシップ、さらには創業座談会など、多様な学びの機会について説明がありました。これらの取り組みを通じて、地域社会とのつながりを大切にしながら、グローバルに活躍できるIT人材の育成を目指していることが紹介されました。受講者にとっては、起業や国際的なキャリアへの挑戦について考える貴重な機会となりました。
後半の発表会では、3名の学生がアイデアコンテストで考案した提案について発表を行いました。会津地域の課題や魅力に着目した独創的なアイデアが紹介されました。受講者にとっては、同世代の発想や取り組みに触れることで、新たな視点や刺激を得る機会となりました。
<学生の感想>
・会津大学の教育環境について、知らないところが多々あり、学部4年でなければ利用を考えたかもしれないと思うと、後悔があった。
・どの方も資料作成やアイデアを深堀するためにAIを使っていて、アイデアをより良いものに昇華しているように思えました。私は今回AI を使っていなかったので、今後は活用していったらよいのかもしれないと思いました。

