講義日 講師氏名 所属および職名 テーマ
1 10月6日 程 子学 会津大学 講義全体イントロダクション
石橋 史朗
2 10月11日 篠田 裕之 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ データにできない想いはあるのか
小山田 圭佑
3 10月13日 中津 花音

株式会社ガイアックス

起業だけじゃない、ゼロからイチを生み出す仕事の選択肢
前田 桜花
4 10月17日 湯田 芳博

twoランドみなみ代表

地方創生は「自治体のイノベーション」と「人材活用」が鍵を握る
5 10月20日 江島 龍大

株式会社日本総合研究所

プロジェクトの円滑な運営方法
6 10月24日 江島 龍大

株式会社日本総合研究所

問題の根本解決の方法
7 10月27日 江島 龍大 株式会社日本総合研究所 事業戦略策定
8 11月2日 村上 崇広

東邦銀行 法人コンサルティング部

地方創生:地域社会への貢献に向けた取組み
宝槻 学

東邦銀行 営業統括部

キャッシュレスの現状とキャッシュレス化の取組み
鈴木 愛

東邦銀行 総合企画部

SDGsの概要と当行のSDGsへの取組み
9 11月7日 藤岡 慎二

産業能率大学、株式会社Prima Pinguino

教育の魅力化を通じた地域の活性化〜全国に拡大する高校魅力化プロジェクト〜
平岩 国泰

新渡戸文化学園理事長

未来の学校 未来の放課後
10 11月10日 泉 光一

アルプスアルパイン株式会社

Globalビジネスについて
11 11月14日 木幡 浩

福島市長

クリエイティブなまち・ふくしまを目指して
中野 友登

株式会社オーダーメイドジャパン

12 11月17日 新城 希子

末廣酒造株式会社 専務取締役
有限会社すえひろ 代表取締役

自分の人生にフォーカスする
対談 "会津から世界へ"
程 子学

会津大学

13 11月21日 津田 武

ニューインデックス株式会社 代表取締役社長

~今から差をつける就活虎の巻~ 覚悟を見せる就活の秘訣
14 11月24日 郎 琅

株式会社構造計画研究所 コンサルタント
亜細亜大学大学院 非常勤講師

新規事業立ち上げの中での「知己」と「知彼」

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第1回
2022年10月6日(木)

程 子学 教授、石橋 史朗 教授 (会津大学)
『講義全体イントロダクション』

今回は、本科目の概要紹介ということで、程子学教授及び石橋史朗教授に講義をいただいた。前半は、程教授による会津IT日新館の紹介及びこれからのキャリアについての話をしていただいた。会津地域の伝統的な会津藩校日新館をモチーフにした会津IT日新館は、その精神を継承し地域貢献へとつなげるため、外部からビジネスの現場で活躍する外部講師にお話をいただいた上で、その知識を活かしスキルを磨くことも兼ねた講義となっている。地域における課題を見据え、それを解決していくことは、地域貢献だけでなく、今後の我々がエンジニアとして学びビジネスとして行うことにも直結するように感じられた。デジタル革新が進む中、自身の働き方とトレンドを考慮していくことが必要になるだろう。本講義のイントロダクション としてふさわしい内容であったと考える。これらを踏まえることにより、今後の外部講師の講義も傾聴し学習の機会とする学生が増えることを期待する。

<学生の感想>
・この講義を通じて、さまざまな分野の講義をしていただけることから多くの知識を身につけられることを期待している。自ら IT 系以外の分野について調べたり、学んだりすることはなかったのでこの機会に真剣に取り組みたい。
・テレビを見ていないからなのかは分からないが、後半の情報社会の最近のトレンドを自分自身あまり知らなかったなと思いました。SDGs は兄が就活している際にどこの会社でも聞かれたりする話題だと話をしていたので存在は知っていましたが他の二つは聞きなじみのないキーワードでした。就活する際にもそういうトレンドは知っていて損はないと思うため、講話の中で今のトレンドも知れたらいいなと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第2回
2022年10月11日(火)

篠田 裕之 様、小山田 圭佑 様 (株式会社博報堂DYメディアパートナーズ)
『データにできない想いはあるのか』

広告会社のデータサイエンティストとして勤める篠田様と小山田様からデータ分析についてご講義を頂いた。冒頭には、データ分析の取り組み事例として観光データの分析やゲームの分析などを紹介しつつ、会津大学・福島テレビ(FTV)・博報堂の共同プロジェクトについても紹介があった。講義はソリューションとしてのデータサイエンス、メディア・コンテンツ開発としてのデータサイエンス、データサイエンスの活用事例、AIとデータの権利という構成で進められた。博報堂では、AIの精度を上げる開発だけでなくコンテンツ開発にも力を入れている。ソリューションとしてのデータサイエンスでは、テレビ番組における視聴率予測プロジェクトが紹介された。現在テレビ・広告業界では、スポンサーに対して広告ビジネスを行なっていく上で正確に視聴率を予測することが求められているため、高い精度で視聴率を予測するAIの開発が進められている。データサイエンスの活用事例では、海外の事例が紹介され、クリスピー(お菓子)の咀嚼音を検知した際に閲覧中の動画に字幕をつけるというユニークなChromeの拡張ツールなどが紹介された。数々の興味深いプロジェクトが紹介される中、AIとデータの権利について最後に紹介された。画像生成系のサービスについて炎上するケースもあればそうでないケースも散見され、法的な問題とは別にユーザー個別の感情や倫理観によってサービスの善悪が判別されている。

<学生の感想>
・データの活用による発展をしていくのはもちろん、消費者が実感する機会を増やすべきだと思った。
・広告会社の仕事内容はとにかく案を出し合って広告を制作していくイメージだったが、過去のデータをあらゆる角度から分析していき、どんな広告が見られやすいのか傾向を探ってより良い広告にしていることを知り、広告会社の印象が変わった。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第3回
2022年10月13日(木)

中津 花音 様、前田 桜花 様 (株式会社ガイアックス)
『起業だけじゃない、ゼロからイチを生み出す仕事の選択肢』

今回は、株式会社ガイアックス様から中津花音様、及び前田桜花様にお話をいただいた。社会課題の解決を目指し、独自のビジネスモデルを持ち多くの起業家を排出する企業であるガイアックス社は、自身のやりたいことを実現できる仕組みが複数あり、それぞれの違いや実例を説明していただいた。その中には、相手に信頼してもらえるような印象をもたれるよう、得意な領域で与えられた役職をしっかり果たし、相手との信頼関係を構築していくことが社内起業では大事だともあった。また今回は、ゲストトークとして会津大学卒業の前田桜花様にも貴重なお話をいただけた。起業に学生時代から興味があった前田様は、特徴的な事業創出プロセスをもち、能力のある人がやりたいことを持っている人を支えるという仕組みはとても画期的であると感じた。学生である我々にはまだある時間を大切に扱い、社会人になってからもその経験を大切にしていきたい。

<学生の感想>
・長期インターンシップに参加することの重要性がわかった。卒業直後は就職しようと思ったが、長期インターンシップだけでも会社について学べることは多いと思った。
・UBIC や教授からの話、サークルで起業やインターンについて聞くことも選択肢を広げる機会である。社内起業してからビジネスをスライドしていきたい。
・自分の給料を交渉できるのは魅力的だとも思ったが、交渉することに対し何となく苦手意識を持っていることもわかって良かった。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第4回
2022年10月17日(月)

湯田 芳博 様 (愛twoランドみなみ代表)
『地方創生は自治体の「イノベーション」と「人材活用」が鍵を握る』

南会津町の町長を勤められたこともある湯田様に「地方創生は、自治体のイノベーションと人材活用が鍵を握る」と題してご講義を頂いた。講義では、イノベーションを進めていく最中で向き合ってきた困難についてお話しがあった。冒頭には、首長の役割、権限について説明がされた。首長は、国や都道府県レベルで構築された政策を市町村単位に調整する役割があり、首長の権限は憲法や法律に抵触しない範囲であれば自由にルールを制定できる。首長経験中に推進した12のプロジェクトのうち4つのイノベーション事例が紹介された。それぞれの事例では、担当者が取り合ってくれなかったり、資金獲得で困難を強いられたりする場面に直面した。これらの課題に対して、人脈を活かして担当者と面会に漕ぎ着けたり、省庁と連携して資金を全国から集めたりするなど、知恵と工夫を活かして対処を進められてきた。待遇改善のプロジェクトでは、法的根拠はなく慣例だけで進められてきた事例もあり、そこから条例を制定する上では困難を極めた。しかし、様々な人の意見にしっかり耳を傾けながら、解決の糸口を見つけられるように注力したという。

<学生の感想>
・行政と聞くと、役所勤めの公務員が思い浮かんだが、議員や官僚などいろいろな立場があることがわかった。
・キャリアとして求められることが知識や技術などの経験だけでなく、忍耐力や熱意など精神的な面も重要であることを知った。
・講師の方の「地域を変えたい」という熱意が伝わってきた。どの分野においても適材適所が重要であることを聞いて、企業研究に注力しなければならないと思った。
・現行の制度を変えたいという政治家の熱意を感じられて、新しいことへチャレンジする勇気が湧いてきました。
・本講義を受けて、たくさんのことを学びました。例えば、地域によってがんばれるサイズが違う、という言葉です。これはどこに行ってもそうだと思いました。その場所に対して、適宜柔軟に対応していくことが大事だと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第5回
2022年10月20日(木)

江島 龍大 様(株式会社日本総合研究所)
『プロジェクトの円滑な運営方法』

今回は、株式会社日本総合研究所様より江島様、岡本様、舞鶴様のご指導のもと、グループワークの実習とビジネスにおけるプロジェクトの概要についてお話しいただいた。ビジネスにおけるプロジェクトの役割分担や、実践を通じて成功につながるプロジェクトの導き方や難しさを、実際に簡易なプロジェクトを実践することで学んだ。ビジネスにおけるプロジェクトも難度は上がるものの、学校におけるグループワークの延長線上にあることは明らかで、実際のグループワークにおいては活発に意見交流が生まれていた。今回は第一回ということで、次回の「問題の根本解決の方法」及び三回目の「事業戦略策定」につなげることができればと思う。

<学生の感想>
・グループワークを行ってみて、今回は初めて出会った人と行ったこともありますが、他人とコミュニケーションを取り、他人の進捗を見ながら進める難しさに気づけて、認識をそろえながら作業を進めていく大事さについて学べた。また、それぞれに仕事を割り振って作業を進めることで効率よく作業を進めていくことができた。計画を立ててどんなことについて調べるかについて、みんなと様々な意見を出して進めていくことが出来た。
・プロジェクトを円滑に運営する上での重要なことを学びましたが、できていなかった部分もあり、非常に勉強になりました。これから運営する際には、できていなかったことを中心に全員の認識を合わせながら進めていきたいです。またグループ活動では効率よく進めることができなかったので、「ゴールの定義」「計画立案と進捗管理」「役割分担とコミュニケーション」がとても大事なのだと感じました。プロジェクトの進め方は今後の人生において大きく役立つと思うので、今日お話を聞くことができてよかったです。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第6回
2022年10月24日(月)

江島 龍大 様(株式会社日本総合研究所)
『問題の根本解決の方法』

前回に引き続き日本総研の江島様から問題解決の方法と題してご講義頂いた。まず始めに授業では、問題解決のサイクルについて説明があり、「目標→問題→原因→解決策」を日々回し続けることが重要であることが強調された。また、論理の幅を担保するための手法として、演繹法と帰納法の説明とMECEについ紹介があり、論理の導き方と事象を「抜け漏れなくダブりなく」考えることが重要であることがポイントとして挙げられた。論理の深さを担保する上では立案・検証・修正を繰り返す仮説思考を活用することが有効であることが説明された。仮説を立てた場合、少ない労力で結論に到達できることが利点として挙げられた。授業の後半では、問題解決の実践として、新キャッシュレス決済サービスの企画・開発プロジェクトに携わる中で、QRコード決済の学生利用者数が増えない原因を明確にするタスクをグループワーク形式で8チームに別れて行なった。30分という限られた時間で進められたグループワークでは、自身の経験や仮説をもとに原因を推測した。根拠、説得力のあるプロセスで如何に原因を想定するか集中して取り組んでいた。

<学生の感想>
・論理的な思考で物事を解決していくべきでだと感じた。また、問題解決するにあたって4つのプロセスを経て、それぞれの項目で取り組むべきことを分けて解決していくべきだと感じた。
・思考方などはビジネスシーンのみならず、日常や個人的な目標達成に向けて活用できるので是非活用していきたいと感じました。
・メンバーの一人一人が相互に連携を取り合い、円滑な議論と行うことができました。
・MECE という言葉を聞いたのは初めてで、飲料品の分類に慣れず多少苦労してしまいました。
・答えがわからない問題について仮説を立てて、その仮説が正しいと仮定した上で解決策を作るということは、道筋を立てることがとても難しかった。特に最初の洗い出しが難しいと感じた。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第7回
2022年10月27日(木)

江島 龍大 様(株式会社日本総合研究所)
『事業戦略策定』

今回は、株式会社日本総合研究所様より江島様、岡本様、舞鶴様のご指導のもと、三回目ということで事業戦略策定とグループワークを中心に講義していただいた。経営とITがより密接になる現在、ほとんどの業種において経営戦略を実現するにはIT戦略が重要と回答していた。どの業種にも使われる技術を扱う責任も感じる。会津地域からの観点だけでなく様々な問題に立ち向かうことで、今後我々がエンジニアとして活動するための課題の解決、および経験を積むことができた有意義なグループワークであったと考える。今回の経験が各個人の良い経験となったことを期待する。

<学生の感想>
・実際のビジネステーマでグループワークを行ってみて、それぞれの特徴などをよく調べ、どれを優先的にやるのがよいか、またそう考えた根拠をグループで話し合う練習をすることで、他の人の自分と違った意見などを聞けて自分の知見を広げることができた。また、今回が一番グループとして作業を進めていくのが難しく、それぞれの意見が出て面白く感じた。
・ワークの模範解答で、どういう部分を評価軸にするかの欄が自分のグループの倍くらいあって、評価軸にもいろいろあることを知ることができました。また、今日のグループワークではメンバーが3人しか集まっていなかったが、少人数だからこそ情報共有がスムーズにいったり、コミュニケーションがとりやすかったりと良い点もあり、時間内に優先順位と開発計画のプレゼンテーションを作ることができました。そして、三回のグループワークを通して、事前に情報提供はしてあったが、言葉の意味が分からなかったり、現在の日本・世界の動向などあまりニュースを見ないために知らなかったりと、情報があっても自身の知識がなさ過ぎてうまくいかないところもあったため、もう少し周りに目を向けていきたいと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第8回
2022年11月2日(水)

村上 崇広 様(東邦銀行)
『地方創生~地域社会への貢献に向けた取り組み』

宝槻 学 様(東邦銀行)
『キャッシュレスの現状とキャッシュレス化の取り組み』

鈴木 愛 様(東邦銀行)
『SDGsの概要と当行のSDGsへの取り組み』

今回は、地域社会への貢献、キャッシュレス、SDGsの3つの取り組みについてご講義頂いた。現在、東邦銀行では地域産業の競争力強化を目的に創業支援、ビジネスマッチング、次世代経営者への支援を行っている。創業支援では、起業家相談会やクラウドファンディングを行っており、様々なプロジェクトに支援を行った。ビジネスマッチングでは、販路拡大を目的に機会の提供を全国的に行い、銀行としては商談会の企画・運営、取引先企業の誘致を実施した。次世代経営者への支援では、経営塾を開催し次世代リーダーの養成に取り組んできた。また、地方への人材還流・育成・雇用として観光・地域活性化、移住・定住促進、産学連携に取り組んでいる。地方都市における経済・生活圏の形成では、空き家活用を提案している。
授業中盤では、キャッシュレス化に向けた取り組みが紹介された。キャッシュレスは身近で利用する中で、接触(磁気・IC)、非接触(Felica・NFC)、QR・生体認証の大きく3種類に分けることができる。さらに前払い、後払い、即時払いという支払いのタイミングでサービスを分けることができる。現在は、キャッシュレスサービスが浸透し利便性・安全性を理解した上で決済手段の使い分けが進んでいるという。キャッシュレス利用率の国ごとの比較では、韓国は政府の取り組みによってキャッシュレス利用率は90%を超えた話が挙げられた。政策次第では、キャッシュレスは推進できることが理解できた。
SDGs/ESGの紹介では、概念の説明にはじまり、環境保護・身近で起きている様々な影響、企業とSDGsの関係などについて紹介があった。SDGsにおける基本的な考え方は、まずは自分たちへの影響を考え自分事として理解することが重要である。その上で、自分で出来ることを実行し、周囲の人たちにもSDGsを紹介していくことが大切であることが挙げられた。

<学生の感想>
・自分の地元は限界集落と呼ばれ日本の中でもトップクラスに少子化が進んでいます。今回の講義をきいて自分が地元にできることがあるか考えられる良い機会になりました。
・キャッシュレス化について、日本は他国に比べ遅れていることは知っていたが、ここまで違うことにすごく驚きました。日本も韓国のように、キャッシュレスに力を入れた政策をしてくれれば良いなと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第9回
2022年11月7日(月)

藤岡 慎二 様(産業能率大学・株式会社Prime Pinguino)
『教育の魅力化を通じた地域の活性化』

平岩 国泰 様(新渡戸文化学園)
『未来の学校、未来の放課後』

教育を通じて地域の活性化に取り組むことを目的に、高校魅力化プロジェクトに携わる藤岡様からご講義頂いた。過疎地域の高校では、入学者が激減している現状がある。これに対して、地方の高校だからこそ、斬新な取り組み、新しい取り組みを取り入れることが出来ると見方を変え、起業家育成プログラムを高校のカリキュラムに取り入れたり、交流の場所や公営塾を設置したりするなど様々な取り組みを入れることにした。また高校の魅力化だけを行なっても地域の発展には繋がらないと考え、町づくりにも専念することが重要であるとしている。地方の"リバースイノベーション戦略"を推進することで、地方から課題を解決していくサイクルを作ることが重要であることが強調された。
放課後NPO理事長の平岩様からは、現在の学校が抱えている課題について概観されるとともに、その解決に向けての取組みが紹介された。子供達が主体であること、学校と社会をシームレスに結ぶことなど、重要なポイントについて具体例を挙げて説明して頂いた。また放課後NPOの活動として、放課後の時間帯を活用した新しい取組みについても詳しく説明して頂いた。社会全体として子供を育む仕組みを構築する活動であり、従来の教育の枠組みとは違った新鮮な取組みとして今後の発展が期待される。

<学生の感想>
・自分たちが子供のときからそんなに時間がたった感じもしないのに、気がついたら全然違う時代になっていることを実感しました。子供たちの新たなスタイルを頭ごなしに否定することなく新しい時代をつくっていけたらと思いました。
・中学高校に在学時、なんとなく感じていた教育に対する憤りを改めて思い出しました。大学に入りあまり考えなくなっていましたが、当時の憤りに全力でぶつかる大人たちの話はとてもおもしろいなと感じました。
・地域における高校及び学校の存在が、病院に並ぶものだとは思っておりませんでした。
・高校から探求の授業をすることで創造力が養われ、起業するときに必要な知識が高校で身につけることができるのは魅力的であると感じた。
・今回の講義は全講義の中で一番楽しみにしていました。実際に未来の学校のお話を聞いてとても心が躍り、自分の時にこんな学校があったら行きたかったなと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第10回
2022年11月10日(木)

泉 光一 様(アルプスアルパイン株式会社)
『Globalビジネスについて』

今回は、アルプスアルパイン株式会社の泉光一様より、海外と日本を比較し、国際競争力と生活環境などからビジネスについて講演いただいた。国家ごとのデータをグラフ化して、分かりやすく表示し比較するだけでも多くのことがわかるが、それのみでは課題の再確認程度にとどまる結果となった。しかしそれらを統合しまとめて見ると、普段見ていないものとその課題がみえてきた。失われた成長の機会といった現実から目を背け、責任転嫁するだけではいけないように感じた。日本の若者の思考にある安定思考から抜け出し、インターンシップなどを行い技術や人と交流することはやはり大事だと感じた。本講義を受講するような起業に興味がある学生への支援だけでなく、大学時代は学生が活発に学ぶことのできる貴重な期間であること、また社会人として自発的に活動することの大切さを知る機会が増えることを期待する。

<学生の感想>
・今後の自分の生活などに直結する話で楽しく聞けました。自分自身が将来成長していくことはもちろんだが、日本という国を成長させていくことができるそんな会社で働いてみたいと思った。
・他の国の状況を知ることで現在の日本はどういう立ち位置なのか再確認するいい機会になった。今までは自分でどうやって技術を身につけ、それをどういかすかなどを考えていたが、日本国内でしか考えてこなかったので、世界に視野を広げることも大事だと感じた。
・実際に事業での失敗例を用いながら、海外でビジネスをつくりだすことの難しさが理解できました。また今後日本が世界経済の中で生き残っていくにはどのようなスキルが必要なのか、企業ベース、個人ベースでお話を聞くことができとても面白かったです。その中で日本の企業のスピード感は今後も大きな問題になってくると思えました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第11回
2022年11月14日(月)

木幡 浩 様(福島市長)
中野 友登 様(株式会社オーダーメイドジャパン)
『クリエイティブなまち・ふくしまを目指して』

本日は、クリエイティブなまち・ふくしまを目指してと題して、福島市長の木幡様とオーダーメイドジャパン株式会社の中野様からご講義頂いた。一般に市長は、市政の遂行、政治家であるこというイメージがあるとした上で、木幡氏自身は街・地域の経営者の様な感覚で市長を勤めているという。政策は知恵やアイデアを活かしたゼロ予算行政のスタンスで進めることが大事であると話す。自身が取り組んだ子育て世代への支援策ファミたんカードもゼロ予算政策の一つで、アイデアを活かすことで少ない予算で効果的に推進することが出来たという。福島市ではデジタル化を進めていく上で社会実装を念頭に進めており、現実的かつ実用的なデジタル化を進めている。議会答弁検討システムは、元は福島市のための製品であったが、完成度の高さから一般に販売することを決定し、市も製品の利益の一部を受け取る流れを構築した。
中野様からは、地域から日本の未来をつくると題してご講義頂いた。中野様は、起業を目指して活動してきたのではなく、課題や不便を解決したいという思いから起業し現在に至ったという。街づくりは仲間づくりと考え、集まれる空間を作った。また授業の最後には、グループワークで自分が起業家になってやりたいこと、事業を考える時間があった。人口減少に伴う、物流、交通の課題に着目しオンデマンドバスを提案したり、人手不足に着目し雪掻きなどの作業をアプリでマッチングし雇用を創出したりする案が提案された。

<学生の感想>
・自分の目標に対してフラットに考えると、本質が見えてきて、目標が本質からずれてきている可能性があるといったお話は、自分自身にも当てはまる部分があり、大変共感を受けた。
・自分ひとりの利益だけを考え、一方的に押し付けて話すのではなく、お互いの利益を考えることで、よりよい関係を築くことができる可能性が高まることを学ぶことができました。
・起業をするとなった際、一人で頑張っていくイメージを持っていたが、実際は市町村から様々な支援が行われているという事を知った。
・新しいものを受け入れるには排他性を持たないことが重要だと感じました。市長が人を受け入れるには排他性をもたないことだとおっしゃっていました。地域課題においてもそうですが、自分の課題にも排他性を持たないで取り組んでいく姿勢は大切だなと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第12回
2022年11月17日(木)

新城 希子 様(末廣酒造株式会社・株式会社すえひろ)
『自分の人生にフォーカスする』

今回は、末廣酒造株式会社の新城希子様より、会津に根深い酒造産業にまつわる話から会津についての話をしていただいた。酒造のプロセスや実際の蔵の様子を伺う中では、古き良きものを再生しながら、現代に魅力ある建物としてプロモーションする凄さを感じた。機能性と酒造における実用性に富んだ蔵は観光資源として有用であり、会津の歴史の深さを認識できた。また、後半は程教授との座談会も行われた。その中では、会津に初めての大学として開学した本校に開学当時から在籍している教授が感じた人の温かさ、新城様を含めた地域住民の新たな大学に対する当時の期待感を感じた。一般にコンピュータというと人間的ではない印象を受ける中で、感じられた人間同士の当時の温かいつながりを忘れることなく、これからも会津大学が地域における役割を果たしていくことに期待したい。

<学生の感想>
・普段生活していてお酒の話を聞く機会は滅多にないのでとてもいい機会になった。
・実際に喜多方市にあるお酒が貯蔵されている蔵に入ったことがあったので、とても興味深いお話が聞けた。そのほかにもカウンセリングや野口英世のお話など、幅広く聞けたので学びが多かった。また、残りの 30 分の程先生と新城様の会話の中で、就職活動に役立つようなお話も聞けたのでとても良かった。今日のお話で改めて自分の人生を見つめ直すことができたので、参加して良かったと思えた。
・会津の有名な酒について学ぶことができました。新城様が講義中に仰っていた『他人と比較しても羨むな』という言葉。私はよく周りと比較してしまい小さなことで、自分と他人に優劣をつけて一喜一憂してしまうことが多いです。これからの人生で自分よりも何もかも優れた人と出会うことがあったときこの言葉を胸に生きたいと思います。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第13回
2022年11月21日(月)

津田 武 様(ニューインデックス株式会社)
『今から差をつける就活虎の巻 ~覚悟を見せる就活の秘訣~』

本日は「今から差をつける就活の虎の巻~覚悟を見せる就活の秘訣」と題して、ニューインデックス株式会社の津田様からご講義頂いた。講義の最初は、精神バイオリズムから始まり、学生時代から社会人、現在に至るまでのモチベーションをグラフに示したものが紹介された。起業のきっかけとなった大学時代では、インターネットの黎明期にあってヤフーを超えるリンクサイトの構築やWebページ制作などに奔走されたという。その後の留学時代やSIerとしての会社員時代、起業してから経験されたことなどについて詳しいお話が伺えた。
講義の後半では、コロナ危機への手の打ち方、就活アドバイスを中心に展開した。そもそもコロナに関わらず危機への手の打ち方とは、生き抜く力を持っていることと自信を持ち続けることだそうだ。具体的なポイントとして最初に挙げられたのは、視点を変えることだった。一つの事実に対して解釈は無数であるため、両面的な思考を持つことが大切であることが強調された。就活のアドバイスとしては、就活生向けの本を買うのではなく、採用担当向けの本をチェックするという斬新な対策手法が挙げられた。この手法の狙いは、なぜその質問が聞かれるのか、何を求めているのかを把握することにあるという。

<学生の感想>
・「なぜ、就活を行うのか」ということは、考えたことがなかったので、常日頃から考えていきたいと思う。
・就職活動はまだまだ先の話とは考えずに、日頃から積極的に行動に移していきたいと思っております。ありがとうございました。
・直感を大事にする、という言葉が印象に残っていて、今後企業説明会に参加した際に自分の直感を信じて選んでいきたいと思います。
・すぐに実行したくなるようなことばかりで就活のモチベーションが上がりました。発表に使われた資料も大変見やすく、何度も読み直そうと思いました。

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ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第14回
2022年11月24日(木)

郎 琅 様(株式会社構造計画研究所、亜細亜大学大学院)
『新規事業立ち上げの中での「知己」と「知彼」』

今回は郎琅様に講義をしていただいた。主にマッキンゼーの7Sモデル、3C分析、SWOT分析といったように、分析をよく用いられた講義となっていたが、思考するだけでなく先人の考えを用いることも少なくなかった。人類史の成長に伴い様々な法則や分析というツールは多様化しており、そのいずれかの最善なものを選択することは我々が進んでしまったが故の難しさだと感じた。自分が何をしたいかも大事だが、その市場がすでに成熟しているか、または未成熟で伸び代が大きい市場なのかを調べることが大事とも仰っていた。自分そして自分以外の周囲の人間とその環境を見定めるのは自分自身であり、物事を正しく見つめる難しさと大切さは今後も揺るがないだろう。これから社会に進出する我々にとって様々なわからないことは存在すると思われるが、これからも学ぶ姿勢を絶やさずに起業に限らず挑戦を続けていけることを期待する。

<学生の感想>
・今回の講義を受けることで新規事業を立ち上げていく際にどういった形で市場を知るのか、メカニズムについて学ぶことが出来ました。プロダクトライクサイクル理論の話を聞いてとても興味深く、製品が市場に出てから寿命を終え衰退するまでのサイクルを理解することでそれぞれの時期に合わせた戦略を行っていく事でより効果的に打ち出せると感じました。また、経営哲学がその企業の成果とパフォーマンスとのプラス関係に働くことについて知り、きちんと策定し組織全体に浸透させていく事が重要であると考えさせられました。
・経営の神様である松下幸之助の歴史館に行ったことがあるが、彼は他の人では考えない発想を思いつき、また経営が苦しくなったとしても従業員は決してクビにしないなど、素晴らしい経営を行っていた。会社にとって社員の存在はとても大事であり、そんな社員が会社について行こうと思えるのも、会社の上の人がどのような考えを持っているかを明白に表すのが大切だと思う。このことから、経営理念はとても大切だと思った。

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