講義日 講師氏名 所属および職名 テーマ
1 10月8日 程 子学 会津大学教員 講義全体イントロダクション
石橋 史朗
2 10月15日 室橋 弘和 特任教授
/NECマネジメントパートナー株式会社
ビッグデータ分析(3)
ビッグデータ活用を支える技術
3 10月19日 室橋 弘和 特任教授
/NECマネジメントパートナー株式会社
ビッグデータ分析(4)
統計解析を中心としたデータ分析手法
4 10月22日 木本 周平 特任教授
/株式会社日本総合研究所 人材育成部
プロジェクトの円滑な運営方法
5 10月26日 室橋 弘和 特任教授
/NECマネジメントパートナー株式会社
ビッグデータ分析(5)
データマイニング
6 10月29日 木本 周平 >特任教授
/株式会社日本総合研究所 人材育成部
問題の根本解決の方法
7 11月2日 木本 周平 特任教授
/株式会社日本総合研究所 人材育成部
事業戦略策定
8 11月5日 中澤 雄一郎 株式会社Ringfish 代表取締役 誰もがアイデアマンになれる手法
「デザイン思考」セミナー
9 11月9日 世良 信一郎 株式会社イーフープ 代表取締役 事業のタネの見つけ方。
事業のタネの磨き方。
10 11月12日 津田 武 ニューインデックス株式会社 代表取締役社長 シゴトに関する在り方と考え方
加藤 貴博 株式会社フェイスフル 代表取締役
11 11月16日 Brad Schmidt 株式会社Makoto Investments
代表取締役
デザイン思考とリーン方式を使った商品開発(投資商品)
12 11月19日 唐津 治夢 株式会社アドバンテスト取締役
(元SRIインターナショナル日本代表)
イノベーションの作法
~5つのイノベーション原理~
13 11月26日 馬場 聡 株式会社ウェイビー 起業に必要な3つのリソース
14 11月30日 可野 沙織 エンスペース株式会社 これからの生き方・はたらき方を考える
12月 期末試験

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第1回
2020年10月8日(木)オンライン(Zoom)

程 子学 教授、石橋 史朗 教授 (産学イノベーションセンター)
会津大学教員
講義全体イントロダクション

今回は、程教授と石橋教授にこの科目の概要と心得について講義していただいた。まず、程教授に会津IT日新館の由来と趣旨、変化の社会、激しく動く時代で企業・社会はどんな人材がほしいかについてお話していただいた。その中で危機はチャンスである、自分にとっての天職の探し方について力を入れて話していた。この講義の特徴は幅広い知識と実践能力の向上、対話的な授業と学生主体的な活動であり、外部講師によるデータサイエンス講座やビジネスを学ぶことができる。次に石橋教授より外部講師の紹介や講義のポイント、情報社会における「産業構造」「職業」「人材」、会津大学における産学連携(LICTiA、UBIC)、オープンイノベーションモデルなど、普段学生たちが聞くことのできない様々な内容についてお話していただいた。この講義をきっかけに、学生たちには外部の方々が関心を持つような積極性や、課外活動を通した様々な経験を身に付けてほしいと思う。

<学生の感想>
・どの講義もとても興味深そうな内容なのでしっかりそこから学んだことを生かしていきたい。
・単純にシステムを作りたいから研究もしくは開発という考えはよくなく、もっと研究、開発、製品化、事業化を調べてみたいと思いました。
・外部講師の紹介や情報社会概要など今後の授業が楽しみになる授業でした。
・企業、社会はどういう人材を求めているかというお話や、危機はチャンスというお話で、研究室のことで悩んでいたり、将来に対する不安があったが、前向きな気持ちになれました。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第2回
2020年10月15日(木)オンライン(Zoom)

室橋 弘和 様
NECマネジメントパートナー
ビッグデータ活用を支える技術

今回は前期に引き続き、室橋様にビッグデータ活用を支える技術について講義していただいた。データサイズ、量、種類(形式)、発生頻度が増加しつづけるビッグデータを活用するためには、新しい技術が必要になる。今回の講義では代表的なものを紹介された。1つの処理を複数のコンピュータで実行することにより、処理時間を短縮する技術を分散処理という。SQL以外の方法で利用するデータベースをNoSQLと呼ぶ。NoSQLは分散処理を採用しているものがほとんどであり、大量データの処理に適していると言われている。大量のデータはストリームデータ処理によって逐次収集され、そのデータをルールに基づき即座に処理される。ビッグデータの活用時には多くのコンピュータリソースが必要となるため、利用した分のみ課金されるクラウドコンピューティングが注目されている。しかし、これらの技術はメリットだけでなく、課題やデメリットが存在するため、状況に応じて適切な判断が必要になる。また技術者は増えてきているが、まだまだ十分とは言えず、技術者の不足が課題となっている。学生は今回の講義を通して、ビッグデータ活用を支える技術とその重要性について学ぶことができたと思う。これを機にビッグデータに対する理解を深めてほしいと思う。

<学生の感想>
・ビッグデータについて、大まかな知識とイメージしか持っていなかったので、具体的に活用のための技術を知ることはとても興味深かったです。
・今後データ処理をする機会がある場合どのような技術を使うかをそれぞれの長所短所をよく考えて使う必要があるなと思いました。
・自分は将来このビックデータを利用した職業に就きたいと思っているのでとても為になる授業でした。
・ビッグデータ社会を支える技術はかなり多そうで驚いた。以前よりも視野が広がったと思うので、この視点を生かしていろいろ調べて勉強していきたい。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第3回
2020年10月19日(月)オンライン(Zoom)

室橋 弘和 様
NECマネジメントパートナー
統計解析を中心としたデータ分析手法

今回は前回に引き続き、室橋様に統計解析を中心としたデータ分析手法について講義していただいた。ビッグデータそのものは単にデータでしかないので、いかに活用していくかということがポイントとなる。分析して導出する新しい知見として、現状や実績の把握、変化の検出、原因の仮説、未来の予測が考えられる。データ分析を行うためには、まず利用するデータ分析手法を検討する。検討するためには、分析手法の種類とそれぞれの特徴を理解しておく必要がある。データの特徴を1つの代表的な値で表現することができる代表値(平均や分散など)がある。代表値からデータがどのような特徴をもっているかを理解し、そのデータに対してどのようなアクションを起こしていくかを検討する必要がある。そして項目間の関連の強さを調べるためには、相関分析という手法がある。項目間に関連があるかどうかは、散布図や多次元分析により推測することは可能だが、あくまで憶測である。相関分析は、客観的に項目間の関連の強さを調べることができる。その他、検定や推定といった統計学の重要な部分をお話された。今回の講義を通して、利用するデータに対する分析手法を検討する仕方を学ぶことができたと思う。

<学生の感想>
・実際に例を出しながら説明してくれたので理解できました。統計に対して苦手意識があったのですが、この授業を受けてから興味が湧きました。
・それぞれの統計の説明にわかりやすい例を交えながら教えてくださったので、理解がしやすくてよかったです。
・データ分析手法に関して、それぞれの実施方法や性質を教わり、とても勉強になった。
・データだけなら誰もが簡単に手に入れられるが、それらをどう使っていくのかが大切であるのではないかと講義を聴講している中で感じた。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第4回
2020年10月22日(月)オンライン(Zoom)

木本 周平 様
日本総合研究所
プロジェクトの円滑な運営方法

今回は、木本様にプロジェクトの円滑な運営方法について講義していただいた。講義の前半は講義形式、後半はグループワークを行った。ビジネスにおけるプロジェクトとは、「決められた期間内に、独自のプロダクトやサービスを生み出すことを目的として実施される一連の活動」を指す。各部門からメンバーを招集して様々な目標や問題に取り組む。プロジェクトを円滑に運営するにあたり、「ゴールの定義」「計画立案と進捗管理」「役割分担とコミュニケーション」の3つのポイントを押さえる必要があると説明された。グループワークではネットバンキングアプリの満足度の集計・分析とディスカッションペーパーの作成を演習として行った。Zoomでのグループワークということで慣れない状況だったが、どのグループもしっかりとコミュニケーションを取り、分析、議論が円滑に進んでいたと思う。グループワーク終了後には解答例と振り返りシートを活用し、どの点がうまくいって、どの点がうまくいかなかったのか、次に活きる良い反省が行われたと思う。この講義を通して、プロジェクトを円滑に進める方法を学ぶことができたと思う。学生たちはこの経験を活かし、社会人になった時、積極的にプロジェクトに関わってほしいと思う。

<学生の感想>
・グループワークを通して、自分はどのような役割をするといいのか、考えるきっかけになり、良い経験になった。
・プロジェクトの運営を円滑にするために必要な事前情報や思考力、コミュニケーションなどの重要性に改めて気づかされたと思う。
・プロジェクトの進め方についてとても勉強になる授業だった。主体性や責任感、協調性の大切さを感じることができた。
・実際に課題を与えられてこれを実行してみてわかったことがたくさんあり、そのため大きな気づきがあった講義だったと思います。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第5回
2020年10月26日(月)オンライン(Zoom)

室橋 弘和 様
NECマネジメントパートナー
データマイニング

今回は室橋様にデータマイニングについて講義していただいた。講義の最初に前回講義にて質問されたことに対して丁寧に返答されていた。データ分析をする際には、決まった方法を繰り返し使用するわけではなく、その都度要件やデータの性質などに基づき多様な手法を使用していかなければいけない。まずどのような手法がどのような目的で利用できるのかを知ることが重要である。今回の講義ではデータマイニングに用いられる主な分析手法の概要を説明された。データ間の相関関係を計算してルールを抽出する分析手法を「アソシエーション分析」、データを互いに類似するもの同士に分類する手法を「クラスター分析」、入力されたデータが所属するカテゴリを予測する方法を「クラス分類」、入力データを元にそれに対応する出力データを予測する分析手法を「回帰分析」という。これらの手法について実データを利用しながら具体的に説明された。またR言語によるプログラミングデモを行い、とても理解しやすい説明であった。今回の講義を通して、データマイニングにおける手法の数々を学ぶことができたと思う。興味を持った学生はこれを機会に学びを深めてほしいと思う。

<学生の感想>
・各回の質問にもスライドや手書きのノートを用いて丁寧に説明してくださり、とても充実した講座だったと思います。
・身近な例を交えながらの説明がわかりやすく、講義内容だけでなく、ビッグデータを扱う仕事にも興味をもつことができました。
・数あるデータマイニングの手法を一つ一つが丁寧な説明でとても分かりやすかったです。特にわかりにくい手法の時はゲームの例で例えてもらったりした部分はとても分かりやすかった。
・講義全体を通して、ビッグデータに対しての知識がより一層まし今まで以上に興味も湧いた。今後も自主的にビッグデータに関する学習を進めていこうと思う。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第6回
2020年10月29日(木)オンライン(Zoom)

木本 周平 様
日本総合研究所
問題の根本解決の方法

今回は木本様に、問題の根本解決の方法について講義をしていただいた。今回はグループワーク中心の講義となった。問題解決は、あるべき姿と現状のギャップを問題として捉え、原因を分析した上で複数の解決策を整理し、その中から実行に移すものを絞り込み、具体的な実行計画に落とし込む必要がある。また問題を根本的に解決するためには、「論理的思考」が求められる。論理的思考力とは、論理の繋がり・幅・深さを正しく考えることを指す。繋がりを担保するために演繹法と帰納法を活用し、幅を担保するためにMECEに考えることが有効であり、深さを担保するためには仮説の立案と検証が有効であると説明された。グループワークではQRコード決済サービスを展開する中で、学生利用者数が増えないことの原因を明確にし、解決策の方針の検討を演習として行った。学生たちは自分たちと同じ立場のターゲット層ということで自分の私生活からヒントを得ながら、円滑に演習を進めていたと感じた。グループワーク終了後にて解答例と振り返りシートを活用し、どの点がうまくいって、どの点がうまく行えなかったのか、次に活きる良い反省が行われたと思う。この講義を通して、問題の根本解決の方法を学ぶことができた。学生たちにはこれらの考え方を今後に活かしてほしいと思う。

<学生の感想>
・やみくもに問題解決をするのではなく、要素の分析をすることによって論理的に課題発見をし、それによって解決すべき手段が明確になるためとてもためになりました。
・この機会に、自分で考えられる幅を増やして、自分の人生に役立てていくヒントを得られていることがこの講義で有意義だと思った。
・課題を解決するにはどのような方法があるのかをたくさんの角度からみて考える。そして、段階的に解決策を考えることで細かいことに気づくことができるということを気づきました。
・問題解決においての思考法が学べたことは、就職後の仕事でも使う機会がありそうで、ためになった。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第7回
2020年11月2日(月)オンライン(Zoom)

木本 周平 様
日本総合研究所
事業戦略策定

今回は前回に引き続き、日本総研の木本様に事業戦略策定について講義していただいた。今回もグループワーク中心の講義となった。企業の投資について、企業は利益を得ることだけを目標に存在するわけではないが、利益がなければ企業が存続することすら叶わない。効果的な投資から利益を生み出し続けることが重要となっている。投資におけるITの利活用について、効果的な投資から利益を生み出し続けるには、サービスの生産性を向上させることが必要である。ITなしでも、経営・業務の改革はできるが、IT利活用の重要性は高まって来ている。また。企業IT動向調査2019より、経営戦略を実現するにはIT戦略が重要と全体の73.1%が回答をしている。以上の内容を講義で仰っていた。グループワークでは、「金融ビジネスにおけるIT投資の方向性を検討せよ!」というテーマで議論が行われた。学生たちは、前回まで学んだことを活用し、参考例を用いながら円滑に演習を進めていたと感じた。グループワーク終了後に解答例と振り返りシートを活用し、次に活きる良い反省が行われたと思う。日本総研様からの計3回にわたる講義によって、学生たちはプロジェクトに対して様々な観点から学ぶことができたと思う。

<学生の感想>
・全三回の講義を通して、グループでどのように事業を進めていくか、実際のように取り組むことができてよかった。
・チームでの課題解決を通して、集団で仕事をどのように分けるか、自分の課題点は何なのかということを理解することができた。
・似たような課題を行うことになったら、何も分析のされていないような状況から今回のような課題に取り組むことができたら面白いと思いました。
・チームメイトが意見してくれることで、自分自身では到底気づけないような気づきがあり、自分の癖を克服する事ができたのが結果としてグループワーク全体の質の向上につながったと思います。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第8回
2020年11月5日(木)オンライン(Zoom)

中澤 雄一郎 様
株式会社Ringfish 代表取締役
誰もがアイデアマンになれる方法 「デザイン思考」セミナー

今回は株式会社Ringfish代表取締役の中澤様に、デザイン思考を中心に、創造性やイノベーションについて講義いただいた。中澤様は今までに数多くの企画&プロデュースを担当され、受賞歴も多く、現在は新規事業のコンサルティングやデザイン思考のファシリテイターを務められている。最初に創造性とは何かについて説明された後、「デザイン思考」の考え方のエッセンスについて分かり易く話していただいた。IDEO社は、デザイン思考を「イノベーションへ通じる人間中心のアプローチ」と捉えており、「イノベーション」や「人間中心」という言葉が表す意味についても丁寧に説明されていた。後半はデザイン思考の4つのモードである「共感」「問題定義」「アイデア創出」「プロトタイピング」について、それぞれ具体例を挙げながら解説された。講義の中では、zoom のブレイクアウトルームを活用したグループワークの時間もあり、学生参加型の授業が展開されていた。今回の講義は、最近注目されているデザイン思考の考え方について知る非常に良い機会であったとともに、学生が今後イノベーションに挑戦していく際の良いヒントが得られたのではないかと思う。

<学生の感想>
・とても面白い内容で、聞き入ってしまいました。これからの普段の生活や、研究、ビジネスなどにおいて活用できる思考を学ぶことができてよかったです。
・もともとデザイン思考について少し学んでいたのですが、改めて勉強する良い機会となりました。講義中に挟まれるアイスブレイクや事例紹介によって、デザイン思考についての重要な要素を楽しみながら理解することができました。
・新しいアイデアを考えるのが難しいと考えていましたが、既存のアイデアを組み合わせるだけで斬新なアイデアが生まれるのは驚きました
・会津大学ではシステムや技術を中心とした授業が多く、技術先行の考え方に陥りやすいので、ユーザーに寄り添ったアイデア創出を目指すデザイン思考はとても重要だと感じた。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第9回
2020年11月9日(月)オンライン(Zoom)

世良 信一郎 様
株式会社イーフープ 代表取締役
事業のタネの見つけ方、事業のタネの磨き方

今回は株式会社イーフープ代表取締役の世良様に、事業のタネの見つけ方、事業のタネの磨き方について講義いただいた。前半の事業のタネの見つけ方では、情報ソースを持つこと、注目のサービスを知ること、についてそれぞれ具体例を交えて説明された。ガートナーハイプ・サイクルについても分かり易く解説して頂き、先端技術のトレンドと事業化の流れについて学習した。後半の事業のタネの磨き方では、ビジネスプランのブラッシュアップの仕方について、実際のベンチャーの事例を交えながら紹介された。さまざまな技術を適用することにより、新しいビジネスがどのように生まれていくかを分かり易く説明頂いた。最後に、事業の考える際のコンパスとして、誰の課題なのか、どんな課題なのか、何故やるのか、どうやってやるのか、の各問いに明確に答えることの重要性が強調された。

<学生の感想>
・一つの夢として起業というものがあったのですが、どうしても難しく感じてしまい何から手をつけていいのかわからなかったのでとてもためになった。
・ネタを見つける方法が今までよくわかっていなかったが、具体的な事例を見て、どのように事業のネタを見つけたら良いのかを学ぶことができた。また、はじめに出したアイデアがうまくいかなくても、それを他に活かして事業が成功した例を見て、柔軟な考え方と情報収集の大切さを知った。
・紹介されたベンチャー事例の多くは社会に対する簡単な問題の解決だと思いました。授業でも言っていましたが起業家が特別な人ではないということでした。自分が起業をするにしてもしないにしても社会問題を解決する能力は今後必要なものだと思うので授業で言われていた"事業のネタ"を意識して今後生活したいなと思いました。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第10回
2020年11月12日(木)オンライン(Zoom)

津田 武 様
ニューインデックス株式会社 代表取締役社長
加藤 貴博 様
株式会社フェイスフル 代表取締役
仕事に関する在り方と考え方

今回はニューインデックス株式会社の津田様と、株式会社フェイスフルの加藤様に、仕事に関する在り方と考え方というタイトルでお話頂いた。加藤様からは「自己成長への日々の勉強方法」をテーマに、情報収集の仕方、人との交流、アイデアや創造のための時間の確保、モチベーション向上の方法、心の持ち方など、広範な内容に関して示唆に富むお話を聞くことができた。人生は決断と努力次第で大きく変わることを強調されていた点が印象的であった。津田様は「就活セミナー」と題して、コロナ禍における就活事情から始まり、就活の本質や就活における秘策など、これから就活を控える学生にとって実践的な内容について具体的なお話をされた。またご自身が立ち上げられた採用サイトを例に、新しいビジネスの作り方についても紹介頂いた。お二人の講義を通じて、受講生にとって「仕事」について改めて考えるための大きなヒントが得られた内容であった。

<学生の感想>
・就職活動等を通じて、「社会人になっても日々成長しなければ」という意識が合ったのですが、本講義で成長のために何をするべきことがはっきりしてきたように感じました。
・もう半年後に控えた就活に不安や心配が大きいなか、とても有益な情報がいろいろ聞けてよかった。テンプレートな戦い方だけでなく、実際に役に立つ(他の就活生に差をつけることのできる)スキルを教えていただけたのがよかった。
・今回の講義は、これから就職をしていく上で参考になるものだと思いました。将来のビジョンと現状のGAP についてや、就活でどのように進めていくとよいのかなど、知っておけてよかったと思います。今回の講義の内容を参考にして就活やその後の仕事で活用していきたいと思いました。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第11回
2020年11月16日(月)オンライン(Zoom)

Brad Schmidt 様
株式会社 Makoto Investments 代表取締役
デザイン思考とリーン方法を使った商品開発(投資商品)

今回は株式会社 Makoto Investments 代表取締役の Brad Schmidt 様に、デザイン思考とリーン方法を使った商品開発をテーマに、ムダを省き価値を見出すための手法について事例を挙げてお話頂いた。不動産投資に関する事業を展開されている立場から、事業アイデアの背景、リーンマインドによる問題の整理、デザイン思考によるアイデアの商品化、商品にさらなる付加価値を付けるステップ、などの一連の取組みについて詳しく紹介頂いた。分野的には普段聞き慣れない不動産投資のお話であったが、それ以外の分野にも適用できるように分かり易く説明して頂き、講師の方の熱い思いが伝わる内容であった。リーン手法やデザイン思考の具体的な適用事例として、受講者にも参考になる点が多々あったように思う。

<学生の感想>
・一つ一つのトピックが興味深く、とても参考になりました。また、講師の方の経験談も面白かったです。
・投資という普段あまり聞くことのできない話が聞けてとても興味深い講義でした。物を製造するということだけでなく無駄を省いて利益を上げるという話も普段あまり聞けない話で面白かったです。
・実際の経営やブラッドさんが提案したこと、失敗したこと、今の課題などが聞けてこれから新しい事に挑戦したときにとても役に立つことばかりでした。講義の内容は私にとってとても難しかったが、投資に対する興味がわきました。
・今回の講義で、顧客の声に耳を傾けることの重要さを再認識することができた。また売れた後に顧客にアンケートを実施して、その評価からヒントを得て、さらに価値を上げて新商品や改善商品を開発することの重要さを学ぶことができた。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第12回
2020年11月19日(木)オンライン(Zoom)

唐津 治夢 様
株式会社アドバンテスト 取締役、元SRIインターナショナル日本代表
イノベーションの作法 ~5つのイノベーション原理~

今回は株式会社アドバンテストの唐津様に「イノベーションの作法」というタイトルで、イノベーション実現の5つの原理について講義頂いた。最初に、シリコンバレーの非営利・独立機関として設立されたSRIインターナショナルとその取組みについて紹介された後、イノベーションの様々な形態について詳しく説明して頂いた。本題となるイノベーションの5原則とは、「重要な顧客のニーズ」「高い価値の創造」「イノベーションチャンピオン」「イノベーションチーム」「組織の整合」の5つであり、これら全てが揃うことでベンチャー能力が発揮できる。それぞれの原理に関して、具体的な事例を挙げながら分かり易く説明して頂くとともに、ベンチャーと大企業の違いについても対比しながら解説された。大企業など既存事業に最適化された組織ではイノベーションは難しい面があり、ベンチャー特区を作る必要性なども強調されていた。イノベーションを成功されるための作法について、非常に示唆に富む講義内容であった。

<学生の感想>
・今までイノベーションという言葉について深く考える機会が無かったため、とても興味深く聞いていました。本講義では、イノベーションについて、ベンチャーや利益といったよりビジネス的な観点から掘り下げることができたと思います。また、講義の後の質問への回答も勉強になりました。
・イノベーションの原理を聞くことができて学ぶことが多くありました。アイディアを生かすも殺すも人次第。どれか一つだけでもうまくいかないということを感じました。
・今回はこれまでの授業のまとめとなるような講義で、復習の観点からとても参考になりました。特に起業の際、人間関係のトラブルが原因で失敗してしまう例が多いという話は自分にも身に覚えがあり、それに対するひとつの回答を知ることができました。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第13回
2020年11月19日(木)オンライン(Zoom)

馬場 聡 様
株式会社ウェイビー
起業に必要な3つのリソース

今回は株式会社ウェイビーの馬場様に「起業に必要な3つのリソース」と題して、起業におけるリソースの重要性について講義頂いた。具体的に挙げられた3つのリソースとは「お金」「知識・情報」「人の時間・繋がり・販売先」である。それぞれに関して、リソースの求め方、活用の仕方について、具体的な事例を挙げつつ説明して頂いた。またリソース活用のステップとして、(1)目的を明確にする、(2)達成に必要なリソースを知る、(3)活用するリソースに集中する、というプロセスについても分かり易く解説して頂いた。講義自体は常に学生との対話を交えながら進められ、受講生も起業における大切なステップを自分事として体験しながら理解できたのではないかと思う。

<学生の感想>
・リソースの活用の大切さがよく分かりました。学生に意見を聞きながらの授業で、話がスッと入ってきて楽しかったです。また、具体的な成功者の例などを出しながらお話ししていただいたので、とても分かりやすかったです。
・とても分かりやすいスライドで伝わってきやすくプレゼン能力も学ぶことができました。起業するにおいてどうしても借金は必要になってきてしまい、その借金を返しきれるかが怖くて起業したくてもできないという人がほとんどだと思うので、今回の講義で学んだリソースの活用法を活かすことで起業に対する不安は少しはなくなったのかと思います。
・リソースとは、目的達成のために活用できる全てのものだと学ぶことができた。「失敗の根源はリソースが足りないせいではない、リソースを見つける力が足りないだけ」という言葉に心をうたれた。

ベンチャー基本コース各論Ⅱ 第14回
2020年11月30日(木)オンライン(Zoom)

可野 沙織 様
エンスペース株式会社
これからの生き方・はたらき方を考える

今回はエンスペース株式会社の可野様に「これからの生き方・はたらき方を考える」と題して講演頂いた。最初にご自身が運営されている仙台のエンスペース(シェアオフィス・コワーキングスペース)についての説明から始まり、地域経済の活性化に向けての様々な取組みについても紹介された。講義の前半は自分自身を知ることの重要性について、ご自身のライフラインチャートを用いながら具体的に解説された。このような振り返りの作業をもとにして、自分軸を確立することの大切さを強調されていた。また後半では、ライフワークバランスを中心に、新しい働き方を考える上で大切なポイントについてお話頂いた。働く際に理想の環境を求めるのではなく、理想の働き方を自分自身で決めることが重要であることを述べられていた。講義自体は終始、学生に話しかけるような雰囲気で進められ、非常に親近感のある内容であった。

<学生の感想>
・今まで過去を振り返ることをしてこなかったが、今回ライフラインチャートを書いて振り返り、自分は何に人生の満足度を左右されるのか分析することができた。軸が見えたので、今後の生き方を決めていくのが今までより楽になった。
・今の自分にぴったりの題材で、聞き入ってしまいました。自分の選択に責任と誇りを持ち、周囲の信頼を得られるような振舞いをしたいと思った。
・働く上での気持ちの整理や、自分を見つめ直す方法など、今は想像し難いですが、実際に社会に出てから必要なのだろうなと思うことをたくさん知ることができました。ライフチャートもとても参考になりました。