グラフェンを用いたナノエレクトロニック装置のコンピュータモデリング
概要
〇グラフェントランジスタ
過去数十年におけるコンピュータのスピードの増加は注目すべきことであるが、それも終わりを迎えて来ている。一つの要因として、シリコン自体が物理的な限界に達していることが挙げられる。
しかし、最近になって、シリコンよりも高速に電子を流せる新しい素材、グラフェン(graphene)が発見された。グラフェンは単原子シートの中に配置されている炭素原子から成り立っている。これは、一般的な鉛筆を成す黒鉛の構成要素でもある。
グラフェントランジスタは、今日のシリコントランジスタよりも100~1,000倍の速度で電子を走らせることが可能である。
この研究により開発されたコンピュータモデルとオリジナルのシミュレーションソフトはFET、検知器、レーザーのような異なるグラフェンをベースとしたナノエレクトロニック装置の動作を調べるために利用される。