大学院生の笠間さんに最優秀論文賞 ―国際会議ICOIN2013―

大学院博士前期課程2年の笠間勇輝さんが国際会議ICOIN2013(※1)で発表した論文に、Best Paper Award(最優秀論文賞)が授与されました。
コンピュータの通信分野に関して、理論、実践の両面に優れた研究成果を持ち寄って行われるICOINは、IEEE、日本の電子情報通信学会、韓国のKIST(※2)が共催する国際会議です。27回目となる今年は、1月27日から30日までタイのバンコクで開催されました。
笠間さんは28日のテクニカル・セッションで、指導教員の宮崎敏明教授(コンピュータ構築学講座)と連名の論文「Movement Path Estimation for Multiple Humans in a Room using Binary Infrared Sensors」を発表。これは、天井に設置した赤外線センサから得られたセンシングデータのみを用いて、室内にいる人の数と各人の移動軌跡をほぼ実時間で推定するアルゴリズムの研究で、従来のカメラなどを用いたシステムに比べて、人のプライバシを尊重した動線の推定が可能となります。応用例は幅広く、博物館などで来場者の動線把握から展示物の配置位置を決定することや、ひとり暮らしの高齢者の生活状況をモニタリングし、安全をサポートすることなどが考えられています。
ICOIN2013では128件の論文が採択されましたが、笠間さんの発表はその中でも最も優れたものと認められました。笠間さんは受賞について「学部の卒論から3年近く続けてきた研究が専門家から評価されたことがとても嬉しく、これを励みに修士論文の完成度を高めたい」と話しています。

※1
International Conference on Information Networking
※2
Korean Institute of Science and Technology

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【左】笠間さん(左)と宮崎教授(右)、【右】Best Paper Awardの賞状