希望を胸に ―学生自主卒業式―
平成22年度卒業生が学位記を手に、希望あふれる未来に向かって会津大学を巣立ちました。
会津大学では震災の影響で中止となった学位記授与式に代わり、学位記の郵送または窓口での受け取りが決まっていましたが、手渡しでの授与を希望する学生の呼びかけにより、学生主催の卒業式が開催されることになりました。
22日(火)、午後1時からの卒業式に集まったのは学部、大学院の卒業生260名中83名。会場の大講義室は卒業生と教職員、保護者で満員になりました。出席した全員の名前が読み上げられ、角山茂章学長が学部生代表の鈴木英里佳さん、大学院生代表の大田和寛さんに学位記を授与しました。
学生自主卒業式の発起人、片平光洋さんは「一緒に勉強し、サークル活動などを共にした仲間と顔を合わせることができて嬉しかった。"ありがとうございます"に尽きる」と感謝の意を表しました。会津若松市出身で市内の避難所でボランティアを行う大竹翔さんは、学位記授与式の中止を聞いて寂しかったが、自主卒業式に出席し卒業の実感を得ることができたといいます。「卒業式に出席できない避難所の子どもたちにも、自分たちでできること、みんなで力を合わせてできることを伝えたい」と話してくれました。
会津大学では卒業式の前日、在校生全員の安否を確認。兼本茂学生部長は学生の自主卒業式を支援し、卒業生が今後の日本、福島県の復興にIT技術で貢献することに期待を寄せています。「卒業式に参加できた人も、できなかった人も、会津大学卒業という誇りを持って、今後の復興に挑戦してもらいたい」とエールを贈りました。
発起人挨拶(左)、氏名を読み上げられ起立する卒業生(右)
教え子を見守る教員(左)、学位記を手に出席者全員で記念撮影(右)
- 平成22年度卒業生表彰は以下の通りです。
- 学長賞
- 酒井智哉(コンピュータ理工学科)
- 大田和寛(コンピュータ・情報システム学専攻)
- 優秀賞
- 飯塚 成、根本香津美(コンピュータ理工学科)
- 國田大地(コンピュータ・情報システム学専攻)
- 電子情報通信学会東北支部表彰
- 鈴木一馬(コンピュータ理工学科)
- 情報処理学会東北支部表彰
- 原田敏宏(コンピュータ理工学科)
- 電気学会東北支部表彰
- 鈴木英里佳(コンピュータ理工学科)
- 財団法人会津地域教育・学術振興財団表彰
- 大竹 翔(コンピュータ理工学科)
- 酒井悠佑(コンピュータ・情報システム学専攻)
[最終更新日]2011-03-23