小惑星「Aizu」

国際天文学連合(IAU)が新たに承認した小惑星の命名が公表されました。IAUが発行した小惑星回報「Minor Planet Circular」によると、小惑星番号14701(2000年1月7日、ローウェル天文台アンダーソン・メサ観測所が発見)が「Aizu(会津)」と名付けられ、その命名の由来に会津大学が言及されています。

小惑星は発見者に命名提案権が与えられていますが、小惑星「Aizu」の命名は、5月16日から国際会議「小惑星・彗星・流星2012」(新潟市・朱鷺メッセ)がアジアで初めて開催されることにちなみ、東日本大震災からの復興を願う意味を込めて、被災地域の地名が申請されました。「Aizu」の他に「Hamadori(浜通り)」「Nakadori(中通り)」も承認され、小惑星に福島県の3地方すべての名前が付けられました。その命名由来は以下の通りです。(写真はクリックで拡大、矢印の先が小惑星「Aizu」です。提供:国立天文台)

命名由来の概要
会津は福島県3地方の1つで奥羽山脈より西側を指す。ここには江戸時代の藩校「日新館」の天文台跡地があり、古くから天文学教育が行われていたことで知られている。また、現代は1993年に会津大学が設立され、CAIST/ARC-Spaceを中心に日本の宇宙探査プロジェクト「はやぶさ」「かぐや」などに関わる研究を行っている。浜通りは阿武隈高地より東側の太平洋沿いを指し、2011年の東日本大震災では津波及びそれに伴う原子力発電所の事故により、甚大な被害を受けた。会津と浜通りの中間に位置するのが中通りで、県庁所在地の福島市や、首都圏と東北地方を結ぶ交通の要衝、郡山市がある。いずれの地方も震災、その後の風評被害からの復興を目指した取り組みを行っている。

[最終更新日]2012-05-09

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