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2024年10月1日(火)、会津大学秋季入学式を挙行しました。学部入学生11名、博士前期課程31名、博士後期課程5名、合計47名が入学しました。
 式では、束原学長の入学許可の宣言、式辞のあと、入学生を代表して、SY Zeke Raphael Lim(シィ ジーク ラファエル リム)さん(博士前期課程)が宣誓を行いました。
 入学式の後には、入学生全員での記念撮影が行われました。 

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入学生代表 SY Zeke Raphael Lim(シィ ジーク ラファエル リム)さん

式辞

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学部11名、博士前期課程31名、博士後期課程5名、合計47名の皆さん、御入学おめでとうございます。会津大学の一員として新たな一歩を踏み出す皆さんを、本学は大きな喜びを持って歓迎いたします。

さて、AI、ビッグデータ処理、IoT、自動運転などの言葉を見かけない日がないほど、これらは、既に私たちの日常生活に不可欠なものとなっています。これらの技術が、正に皆さんが本学で学ぶ情報通信技術ICTです。今日、ICTはコンピュータや通信技術に留まらず、日常生活から最先端医療、さらには宇宙開発に至るまで、生活を豊かにするだけでなく、未来を切り拓くために必要不可欠なものとなっています。

その中にあって、本学は開学以来、世界中から集結した優秀な教授陣と学生たちが、様々な形で成果を上げ、近年では国内外の評価が急速に高まり、情報分野以外からも注目を集める存在となっております。

その例として、AIを活用した熊などの害獣対策といった地域に密着したものから、最近では、小型月着陸実証機SLIMに搭載したマルチバンド分光カメラによる画像撮影とその解析が挙げられます。このプロジェクトには本学の教授が参加するなど、宇宙規模でも活躍しております。

さて、科学技術の進展やその時代の社会情勢に伴い、個々人に要求される知識やスキルは変化しています。しかし、学ぶ側の学習プロセスは大きく変化せず、普遍的なものがあると私は考えております。

ノーベル賞作家の大江健三郎氏は、学びのプロセスとして三段階を挙げています。それは、「知る」「分かる」「さとる」です。『教わって「知る」、それを自分で使えるようになるのが「分かる」、そのように深めるうち、初めての難しいことも自力で突破できるようになる。それが「さとる」ということ』と大江氏は述べています。私自身、学生生活、そしてこれまでの研究者生活を振り返り、このプロセスの重要性を実感しています。

ICT分野の技術進歩は目覚ましく、生成AIなどは急速に社会に浸透しつつあります。皆さんには、「知る」「分かる」「さとる」を基本に、物事の本質に迫る学習をしてほしいと思います。

学びには、努力と忍耐が必要です。学びの向こうに自らの未来が開けることを信じて日々の勉学に励みながら、夢を持って知性と人間性を磨いてください。

最後に、皆さんが幅広い教養と国際感覚を身に着け、グローバルに活躍できる人材に成長されることを期待し、私の式辞といたします。

本日は、御入学、誠におめでとうございます。

2024年10月1日

会津大学 学長 束原 恒夫