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 2019年4月2日(火)、2019年度入学式を挙行しました。

 当日は、内堀雅雄福島県知事をはじめとするご来賓の方々をお迎えし、和やかな雰囲気の中にも厳粛な式となりました。式では学部入学生255名、博士前期課程53名、博士後期課程10名、合計318名全員の名前が読み上げられ、岡学長が入学許可を宣言しました。

 岡学長は入学生を歓迎し、「日本は、少子高齢化により多くの困難に直面しています。その中には福島、日本の産業復興があり、特に皆さんが学ぶICT 技術を通じての特段の貢献が、皆さんがご自身で考える以上に期待をされています。」と式辞を述べました。入学生を代表して阿部仁美さん(コンピュータ理工学部)、上面和也さん(博士前期課程)が宣誓を行いました。

 入学式の後、入学生全員での記念撮影が行われました。記念撮影の後には軽音部によるバンド演奏が行われ、在学生によるサークル活動紹介の声も響き、学内は新入生を歓迎する活気で満ち溢れていました。 

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式辞

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 会津の地も、ようやく、雪の季節が過ぎ、春の訪れに、人々の心も、一段と和む季節となりました。

 本日、この会津の地に参集された、学部255名、博士前期課程53名、博士後期課程10名、総数318名の新入生の皆さん、会津大学入学おめでとう。本日は、福島県知事、福島県議会議長、会津若松市長、他ご来賓の皆様をお迎えし、教職員一同、皆さんの入学を、心から祝したいと思います。

 また、皆さんのご家族や、皆さんをこれまで支援して頂いた方々にも、お祝いを申しあげたいと思います。そして、会津大学に入学された、新入生の皆さん、合格した自信を、これから本大学で、卒業後、信頼される社会人になるために努力する力に変えてください。

 今日、日本は、少子高齢化もあり、極めて多くの困難に直面しています。その中には福島、日本の産業復興があり、そのために、特に皆さんがこれから学ぶ、ICT 技術を通じての、特段の貢献が、皆さんがご自身で考える以上に、期待をされています。

 会津大学は、国内外からの評価も高まり、世界的に活躍する人材が集結し、より高度な人材育成、研究開発が行われる場となっています。

 さて、皆さんはこれから、高校までの価値観とは異なる世界に入っていること、ルールが変わったことに、日々の勉学を通じて実感するでしょう。さらに、自発性を持てば、多方面に自分の成長する機会があります。自己の成長は、その渦中にいるときは、十分に分かりません。時間が過ぎたあと、つまり、5年、10年経った後に、それに気づくものです。

 成長の種類は、知的なもの、人間関係、社会への見方などがあります。知的なものでは、高校までには想像もしなかった知識や技術、考え方などに出会います。また、人間関係では、いろいろな生育環境の異なった友人との出会いがあります。社会への見方では、いま世界や日本で起きている様々な出来事の背景にある考え方を、歴史的視点で多様にまた深く考える機会でもあります。その中で、社会科学や文化の背景は、本来的に、技術の発展と無縁ではないものであることにも気づくはずです。

 そして、様々な成長を担保するものは、いつも「自分はいま大事なことに気づいていないのではないか?」ということを、自ら問い続けることです。自分がいかに物事を知らないか、自分の考えというものがいかに狭いかということに、皆さんは気づくでしょう。そして何よりも、皆さんは、自分が何ものであるかというidentity の形成をしてください。そのidentityがなければ、卒業した後の社会人としての本当の資格や自信の獲得につながることはありません。そのために悪戦苦闘できるのは、若者の特権といえます。

 会津大学は、コンピュータ理工学を専門とする大学です。皆さんは、これらの専門の内容については、いま、ほとんど白紙であると思います。しかし、大学で学ぶ中でICT技術の役割、そしてその価値は、単に要素技術ではなく、社会、経済において、想像を超えて、中核になっていることを理解するようになります。

 会津大学の教職員は、皆さんのこれからの成長を支援していきます。そして皆さんの努力が実を結び、卒業後、新たな自信を持って社会へ出て行かれることを期待して、私の式辞とします。

 入学おめでとうございます。

2019年4月2日  会津大学 学長 岡 嶐一