小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウにタッチダウンした際に得られた探査結果に基づく研究成果に関する論文が、世界的に権威のあるアメリカの科学雑誌サイエンス(Science)電子版(※1)に2020年5月7日(日本時間5月8日)掲載されました。
 この論文は、東京大学の諸田智克准教授が主著者となり、本学の宇宙情報科学研究センター(ARC-Space)(※2)所属教員3名を含む、本学教員4名が共著者となっています。
 論文では、「はやぶさ2」が小惑星リュウグウへタッチダウンした際に得られたデータから、小惑星リュウグウを覆っている岩石や砂礫の層が、太陽による強い風化作用を受けていることや、風化を受けた物質を含む層が、全体に数メートルの厚さで存在していることなどの発見を報告したものです。
 本学教員の平田上級准教授を中心とするチームは、はやぶさ2のタッチダウン地点の決定時にも用いられた詳細な地形図を作成して、この発見に貢献しました。
 限られた探査機情報と高解像度画像から小惑星の形状モデルや特定地域の地形図を作成する技術は、長年、本学の教員および学生らによって培われてきたものです。

■論文名 Sample collection from asteroid 162173 Ryugu by Hayabusa2:implications for surface evolution 
(「はやぶさ2」のタッチダウンで観測された小惑星リュウグウ表面の擾乱とそれから示唆される表層と軌道の進化史)

■主著者 諸田 智克 氏(東京大学 准教授)(※3)
 共著者 本田 親寿(准教授)
     平田 成(上級准教授)
     北里 宏平(准教授)
     大竹 真紀子(教授)
    (会津大学教員のみ抜粋、論文の著者順)