Ex06C P05 Memo
From Prog0
利息の計算法(単利と複利)について
利息を計算するときに、当初の元金に対してだけ利息がつく方式を単利といいます。 これに対し、利息を元金に繰り入れて、元金と利息の合計額に対して次期の利息がつく方式を複利といいます。今回の問題では、こちらの複利方式での計算が課題になっています。
最初の一期間の利息は単利・複利どちらでも同じですが、二期間目以降になると、複利計算では元金に加えてそれまでの利息に対してもさらに利息が計算されるので、合計が大きくなります。 そのため、直感的な予想に比べて計算結果が大きすぎるように感じるかもしれません。
一期間後の合計:
元金 + 元金×利率 = 元金×(1 + 利率) 注:利率が%単位の場合は前もって1/100倍しておきます。
二期間後の合計:
単利の場合 元金×(1 + 利率×2)
複利の場合 元金×(1 + 利率)×(1 + 利率)
三期間後の合計:
単利の場合 元金×(1 + 利率×3)
複利の場合 元金×(1 + 利率)×(1 + 利率)×(1 + 利率)
毎年の利子(単利) | 単利の場合の合計 | 毎年の利子(1年複利) | 複利の場合の合計 | |
開始時 | 10000円 | 10000円 | ||
1年後 | 1000円 | 11000円 | 1000円 | 11000円 |
2年後 | 1000円 | 12000円 | 1100円 | 12100円 |
3年後 | 1000円 | 13000円 | 1210円 | 13310円 |
4年後 | 1000円 | 14000円 | 1331円 | 14641円 |
5年後 | 1000円 | 15000円 | 1464円 | 16105円 |
この例から分かるように、時間が経つほど、単利と複利の利息の差は大きくなります。 (今回の課題では一月毎に利子を計算していますが、上の例はより一般的な、1年を一期間とした計算例になっています。)
余談:72の法則
複利計算で、元金と利息の合計が当初の2倍になる利率・期間の大ざっぱな目安として、72の法則(あるいは70の法則)というものが知られています。これは、
一期間当たり利率(%) × 期間の長さ = 70から72程度
となる期間で合計金額が当初の元金のほぼ倍になる、というものです。 例えば、月6%複利で12ヶ月借りていると 6 × 12 = 72 ですから、借金が(1.72倍ではなく)約2倍になると予想できます。実際に今回の課題のプログラムを実行してみると、この予想が正しいことが分かります。 なお、月6%複利で24ヶ月なら、(2倍の2倍で)ほぼ4倍になります。