2020年度前期:FPGAボードを使ったシステム構築入門
プロジェクト概要
このプロジェクトは, プログラムできるLSIであるFPGAを利用
して,プロセッサを含むデジタル回路の設計方法を習得するプ
ロジェクトです.
論理回路設計論,論理回路設計特論などの授業と関係がありま
す.回路記述言語あるいは回路図入力の方法.回路シミュレー
ション,回路合成をへて,システムをFPGA上で動作させると
いうことを経験します.3年の後期には,LSIデザインコンテス
トへの参加も考えています.
前期は,研究室でのシミュレーションや合成ツールの使い方を
習得し,後期にLSIデザインコンテストにチャレンジします.

利用する予定のFPGAボード:Terasic社のDE2-115
スケジュール
- 4/9
前期は,作業内容をメールで送り,各自実験室の環境で作業
することにしました.VerilogHDLでの組み合わせ回路の記
述と,verilogシミュレータを使って文法チェックができる
ところまで進めました.
- 4/16
今週は,テストベンチの記述と,テストベンチとテスト対象
のモジュールを合せてシミュレーションを行い,実行波形を
確認する,というところまで進めました.
- 4/23
今週は,4/9の内容と対応させて,順序回路の記述と,
verilogシミュレータを使った文法チェックが課題の内容と
なります.
- 4/30
今週は,4/16の内容と対応させて,順序回路のテストベンチ
とシミュレーションを行って,実行波形を確認しました.
- 5/7
今週はお休みとします.次回からはQuartusを使うので,各
自のパソコンにQuartusをインストールするのが宿題です.
- 5/14
二人共Macを使っているので,まず,VirtualBoxをインスト
ールし,次にLinux(Centos7)をインストールしています.そ
れができれば,Quartusをインストールしていきます.長い
道のりです .
- 5/21
今週は,インストールしたQuartusを使って,以前作成した
組み合わせ回路を合成し,どれくらいの回路規模になるか確
認します.
- 5/28
今週は順序回路を合成しました.always文は予期せぬフリッ
プフロップを合成する場合があるので,回路規模だけでは
なくフリップフロップ数も確認します.
- 6/4
合成した回路の最高動作周波数の確認と,クリティカルパス
の探し方を説明しました.
- 6/11
総合課題を出しました.Q1はこれにて終了.
ここから2Q.
- 7/2:昨年のコンテスト課題の理解
2Qは,昨年度の課題”CNN(畳み込みニューラルネットワー
ク)”を理解して,ソフトウエア実装くらいまで行いたいと思
っています.コンテストのページにある課題内容と参考資料
を理解します.
としたかったのですが,忙しいようなので,2Qは前期の総
合課題のみとします.
- 8/5:総合課題の結果確認
総合課題として乗算器の実装を行い,サンプルからどれだけ
改善できるかという課題をだしました.一人は組み合わせ回
路として実装したので,レイテンシとLEを改善できました.
もう1人はワラスツリーを実装し,レイテンシとクリティ
カルパスを改善できました.もう少し,LEを小さくできれ
ばよかったです.
これにて,前期の活動は終了です.
kitamiti@u-aizu.ac.jp