会津三十三観音札所巡り(第十日)

平成15年12月20日

この日は,雪だった.行程は,まず,JR只見線で柳津まで行き,番外である柳津虚空蔵尊(やないずこくぞうそん)を参拝する.次に,バスで,塔寺(31番)まで行く.ついで,青津(32番),御池(33番)を参拝する.
会津若松駅で発車前の只見線の列車.もう既に,雪が屋根に積もっている.会津若松 07:37 発,柳津 8:47 着.かなりゆっくりの列車だ.というか,加速が緩やかだし,スピードが出ない.七折峠付近は,ディーゼル音がかなりはげしい.「がんばってのぼっておくれ」という雰囲気.33bis/AizuWakamatsu-Sta-2003-12-20.jpg
柳津番外
霊厳山
円蔵寺
 
柳津
柳津駅から5〜6分程度の徒歩で円蔵寺へ到着.FCT(福島中央テレビ)が円蔵寺に取材に来ていた.雪だからか.寺の方に,観音堂はどこかと聞くと,「観音堂ぉ?観音堂はないよ.」「あぁ,番外ねぇ.そこ.」と指をさされる.本堂の裏にあるようだ.参拝後,御朱印を頂こうとすると「今日は,大掃除だからダメ」と言われる.この円蔵寺は,虚空蔵尊を奉り,かなり大規模な寺院でありお坊さんもたくさんいらっしゃるかとおもっていたのですが...
山門(左).バス停(虚空蔵下)で待ちながら(右).33bis/Sanmon-2003-12-20.jpg33bis/Shitakara-2003-12-20.jpg
塔寺第三十一番
金塔山
恵隆寺
千手観世音
塔寺
塔寺御朱印虚空蔵下バス停(09:37 発)から,観音前バス停までバスを利用(到着時刻は記録しなかった).本堂(観音堂)までの石畳に足跡がない.もしかしたら,この日,初めての参拝者かもしれない.でも,本堂左手で,後朱印やお守り等を販売してくれるところには人がいたので,違うかもしれない.そういえば,さらに,私が参拝しているころから,石畳の雪を掃いていたな.

ご本尊は,一つの木から彫られている高さ 8.5 メートルの千手観音で「立木観音」と呼ばれており有名である.申し出れば,有料だが,立木観音を拝観させてくれる.せっかくなので,拝観する.たしかに大きい.千手観音とガイド等には,書いてあるようだが,正確には,十一面千手観音らしい.だきつき柱という柱があって,「だきついて」願い事をするとよいとの説明だったが,私は,はずかしくて,できなかった.妻もだきつき柱のことは知っていたようなので,有名なのかと思う.

参拝後,おみやげやさんに,休んで行くよう勧められる.応えると,お茶を振舞ってくださった.寒い日だったので,大変ありがたい.近所の方と少し話をする.昔は,柳津まで,歩いて行ったとか.店の饅頭を切ってまで振舞われる.栗の入っている饅頭でおいしく,御土産として購入.「黒糖くりまんじゅう」というらしい.すると,さっき切ってくれた饅頭と商品であろうパン(3色パン)もおまけしてくれる.妻曰く,この饅頭は,糸桜里(しおり)の湯ばんげでも売っているらしい.
お寺の方が雪を掃いているところ(左).解説文(中・右).分かりにくいので,オリジナルもリンクしておきます().31/Snow-Wipe-2003-12-20.jpg31/Kaisetsu1-2003-12-20.jpg31/Kaisetsu2-2003-12-20.jpg
塔寺から青津への移動途中にて,柿に積もった雪(左).歩いている道(右).31/Kaki-2003-12-20.jpg31/Michi-2003-12-20.jpg
青津第三十二番
清光山
浄泉寺
聖観世音
青津
青津御朱印恵隆寺から糸桜里の湯ばんげ方向へ歩きはじめ,青津観音へ移動する.途中,大きな寺のような建物があったが,割烹旅館だった.途中から,雪が強くなる.徒歩1時間程で,青津観音へ到着.この観音堂は,古墳となっている小高い土地にたてられている.亀ヶ森古墳だ.この古墳の上には,青津観音とともに稲荷神社も奉られている.

参拝のあと,後朱印を頂きに,浄泉寺に向かう.5分程度.壮年の僧侶の方が私の応対をしてくださったが,実際に後朱印を書いてくださったのは,御年配の僧侶だった.書き上げた後に,御朱印帳を返して頂く際に,その御年配の僧侶からお気を着けてと暖かく声を掛けて頂く.ありがたい.

部落内の古墳と札所への看板(左).古墳入り口にある道標(中).古墳全景(右).わかりずらいのでオリジナルもリンクしておく().32/Kanban-2003-12-20.jpg32/Douhyo-2003-12-20.jpg32/Kofun-2003-12-20.jpg
御詠歌.左側の武将の図柄は何度か見たものですね.32/Uta1-2003-12-20.jpg32/Uta2-2003-12-20.jpg
解説看板.左は入り口にある古墳の解説.中は観音堂左にある御詠歌の解説.右は,観音堂と稲荷神社の中にあるもの古墳の解説.

わかりずらいのでオリジナルもリンクしておく().

32/Kaisetsu1-2003-12-20.jpg32/Kaisetsu2-2003-12-20.jpg32/Kaisetsu3-2003-12-20.jpg
野仏.左側は,巳待供養塔が2つ,右側は,湯殿山です.年号等は,天候のために撮影できず.

わかりずらいのでオリジナルもリンクしておく().

32/Yabutsu1-2003-12-20.jpg32/Yabutsu2-2003-12-20.jpg
古墳を登って左側に見える稲荷神社と,同じところから見た観音堂.32/Jinjya-2003-12-20.jpg32/Kannondo-2003-12-20.jpg
御池第三十三番
羽黒山
西光寺
聖観世音
御池
御池御朱印浄泉寺を11:45に発ち,西光寺に12:30着.県道21号線を佐渡分バス停から西光寺への道へ行くことを考えていたが,雪のため分からず.変わりに御池田分バス停から西光寺へ向かう.かなり雪が強くなり難儀する.部落に入り看板を見つけるが方向が分からない.とりあえず進むと部落を抜けてしまいそうになり,道を間違えたと思ったが,その部落を外れたすこし先に墓があることを見つけ,さらに寺があり,西光寺と分かる.

観音堂に参拝をする.御住職がいつもいるのかは分からないが,この日は,いらした.御住職に御朱印をお願いをする.書いて頂いたときに,御朱印帳を返して頂きながら,これからどこを参るのかを尋ねられる.結願ですと答える.多分,会津高田あたりの札所では,御朱印をあらかじめ書いてある紙をくださったのだが,それを貼っていなかったために,御住職は聞かれたのだろうと想像をする.実際,(札所の番号の通り御朱印を頂いていたので,まだ,空きがあったからだろう.

御池田分バス停から西光寺へ向かう道への案内(左).案内は「御池田(おいけだ)」と「立川」と書いてあると思う.その道から県道21号線を見る.

わかりずらいのでオリジナルもリンクしておく().

33/View1-2003-12-20.jpg33/View2-2003-12-20.jpg
左から.部落内(か部落の入口)にある札所への看板.道から寺へ入るところにある柱標.道から寺に入るあたりからみる寺の全景.寺の入口にある柱標.

わかりずらいのでオリジナルも左のものからリンクしておく()

33/Kanban-2003-12-20.jpg33/Dohyo1-2003-12-20.jpg33/View3-2003-12-20.jpg33/Dohyo2-2003-12-20.jpg
左から.観音堂の彫りは立派ですね.2つは御詠歌.右は,聖観世音と書かれた絵馬.33/Tsukuri-2003-12-20.jpg33/Uta1-2003-12-20.jpg33/Uta2-2003-12-20.jpg33/Ema-2003-12-20.jpg
上の左側の御詠歌(オリジナル)は,「御池」ではなく「御池田」と書いてある.確かに,現代の地図の上では「御池田」という地名のようだ.御詠歌の絵馬は大正14年の奉納となっているが,そのころからすでに「御池田」という地名だったのか?
観音堂の左にあるトタンは,雪囲いですね.写真左側にある板も妨雪のためでしょう.(例えば文献[1]で)夏の御池観音堂の写真を見ると観音堂の左側に棒が何本かあるのですが,その意味は,雪囲いのためなのでしょう.33/Yukigakoi-2003-12-20.jpg
お寺の中に,石塔や野仏らしきものがありましたが,天候のために書いてあることは分かりませんでした.解説もあったのですが,これも読むことは難しいようです.33/Yabutsu-2003-12-20.jpg33/Kaisetsu-2003-12-20.jpg
六地蔵様です.管理も行き届いていますし,お供えものもたくさんあるようです.部落の方がお参りしているのでしょうか.33/Jizousama-2003-12-20.jpg
御池観音堂を12:45に発ち,国道49号線の金上谷地バス停に13:15着.次の若松行きのバスは13:37だ.近くのセブンイレブンまで行きなにか食べるものでも買おうかと思ったが,そこまで行って,恵隆寺のおみやげ屋さんで頂いた3色パンを食することにした.クリームパンを食す.美味.

13:37発のバスに乗り,会津若松バスターミナルまで.帰宅.結願.

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