ベンチャー体験工房9
生体センサ製作と生体信号処理システム構築
様々な生体情報、例えば、体温、心拍、呼吸などを検出するため、色々な理化学原理に基づいて、異なる形式の生体情報を電気量に変換し、電気回路で増幅した後、A/D変換を行い、デジタル信号処理で不要な雑音を除去したり、様々な信号特徴を求めたりする。
このように目的に合わせて、有用な生体情報を取り出し、身体の健康状態を評価する。本工房は生体情報検出のためのセンサ試作からデジタル信号処理のためのシステム構築までの一連のプロセスを通じて、生体情報の検出、処理と応用を勉強する。

平成24年4月

・自己紹介
・"夢護"睡眠モニタリングシステムの説明
・センサー・ボードによる信号収集方法の紹介
・センサー・ボードの作り方の説明
・センサー・ボードの試作
・試作したセンサー・ボードによる信号収集と性能テスト
・収集した信号の解析とセンサー・ボードのパフォーマンスの評価

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平成24年5月

・センサー・ボードのテスト
・"夢護"睡眠モニタリングシステムのベッドサイドボックスのテスト
・ボックスの性能テスト
・睡眠時データを収集する
・収集した信号を解析する
・信号解析結果に基づいてボックスの性能を評価する
・センサー・ボードの試作
・ボックスの性能テスト
・コーンズ テクノロジー社による説明会
・新製品の紹介とデモ

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平成24年6月

・センサー・ボードの試作:前作ったセンサー・ボードはいくつかの問題があったため、もう一回作り直す。
・ベッドサイトボックスの性能テスト:圧力信号の時間正確性とデータの完備性などをチェックする。
・センサー・ボードのテスト:夢護睡眠モニタリングシステムに興味を持っている研究室の学生たちにデータ収集を体験してもらいながらセンサー・ボードのテストを行う。
・夢護サーバに蓄積されたデータのチェック:収集した信号のパターンをMATLABでチェックする。たとえばノイズがあるかどうかなどを確認する。
・センサー・ボード信号の解析:圧力データをデータベースサーバからダウンロードして、MATLABで解析を行う。
・解析した信号の評価:自動解析アルゴリズムで呼吸と心拍の信号を分離する。
・センサー・ボードの再試作:性能の良くないボードを再度調整する。

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平成24年10月

10月10日
今期から新しくベンチャー体験工房に参加した学生のために、本授業で使用する睡眠モニター「夢護」を紹介しました。これは睡眠中の心拍数や呼吸数を無拘束状態で計測するものです。その後、この睡眠モニターが正常に動作するか確認をしました。
10月17日
本授業に参加している学生に、睡眠モニターを用いて睡眠中の心拍数と呼吸数のデータを得るまでの操作を体験してもらいました。睡眠モニターによって計測された圧力変化信号を信号処理のソフトウェアを用いて解析し、睡眠中の心拍数や呼吸数を導出する所までを学生たちは体験しました。
10月24日
睡眠モニターが故障していないかどうかを確認する方法について説明しました。更に、睡眠モニターのシステムの一部であるセンサーボード(心拍や呼吸から生じる微弱な圧力変化を感知)の種類を変えながら計測を行い、計測結果にどのような違いがあったかを学生と共に確認しました。
10月31日
睡眠モニターによって計測された圧力変化信号を信号処理のソフトウェア「MATLAB」を用いて解析する方法及び、「MATLAB」の使用方法について学習してもらいました。

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平成24年11月

11月7日
次のベンチャー体験工房で行う実験の準備をしました。主に、機器類の整理などを行いました。
11月14日
睡眠モニターに使われるセンサーボードの修理・調整が終わったので、その動作確認を行いました。睡眠モニターの構成要素であるベッドサイドボックスの内部を確認しました。
11月21日
睡眠モニターの動作確認及び、得られたデータが正しいかどうかの評価を行いました。評価では、「MATLAB」を使用しました。
11月27日
血中酸素濃度と心拍数を計測し、無線でそのデータを送信できる機器を紹介しました。主に機器の操作方法について学習しました。

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平成24年12月

12月4日
次の日の実験の準備を行いました。主に、睡眠モニターの動作確認などを行いました。

12月5日
フィルム状の薄型センサー(PVDF: Polyvinylidene fluoride ポリフッ化ビニリデン)の圧力⇔電気変換性能を確かめました。更に、このセンサーをどのようなことに応用できるかを話し合いました。

12月18日
睡眠モニタリングに使用する機器の接続方法について学習しました。今回は無線通信を利用しました。

12月19日
睡眠モニターによって集められたデータが集積しているサーバーについて学習しました。サーバーの動作に問題が見つかりました。

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平成25年1月

1月8日
次の日の実験の準備を行いました。無線通信対応のルータの使い方を学習しました。

1月9日
授業に参加している学生と共に、無線通信対応のルータの使い方や設定方法を学習しました。

1月15日
先週と同様に、無線通信対応のルータの使い方を学習しました。ルータを複数台使用してネットワーク接続を行ったので、設定が難しかったです。

1月16日
先週と同様に、学生と共に、無線通信対応のルータの使い方や設定方法を学習しました。ルータの設定方法を学ぶことを通して、ネットワークに関する知識が深まりました。

1月30日
早稲田大学人間総合研究センター 客員研究員 戸川達男先生による講演会がありました。

題名:意識の内容を担う神経回路モデル
感想:人間の脳機能をコンピュータでシミュレーションできれば、脳科学が大きく発展するかもしれないと思いました。それによって、「意識」に関する謎も解ける日が来るのかもしれません。現在のコンピュータの性能は以前に比べ大きく向上しているので、それを有効に活用する方法を考えてみたいと思いました。

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