-- 北斗七星 --


つかれはてて車をおりた. 夜の帰り道を力なく歩いていると, 視界に星座が飛び込んでくる. 風が心地よいので, 深呼吸しながら大げさに真上を見上げたりした. すると意外なほど たくさんの星が見える. 止まったまま首をぐるぐる回してふらふらあちこちの星座を捜した. 冬の間ずっと見えていたオリオンがなくなったので, あまり見て分かる星座などないのだが, 何となくこうしているのが心地よかった.

このまえは, 低い空にうねうねした大きい星座が建物の間から見えたりした. しかし, 目の前の団地を過ぎて北の空が開けると, あまり星のない真っ暗な空に, 不気味な星座が輝いていた. それは思っていたよりずっと大きくて, 時計のように, 見るたびに違った方向を指していた. 彼にはたしかにそれが気味悪く思えた. しかし彼自身それがなぜということは分からなかった.

01/06/06
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